【1分でわかる】日本も「休める国」にできる? バカンス大国フランスに学ぶ
この記事は、GLOBE+で2023年6月21日に配信された記事を再構成してお届けします。本編はこちらから
1. フランスもかつては長期休暇が当たり前ではなかった
2. 年15日の連続休暇を保障する法律が出発点に
3. 国が制度だけでなく運用まで支援
4. 休暇は権利であり、管理職には「取らせる責任」がある
1, 「余暇を通じて尊厳を実感」の理念
フランスでは1936年に、労働者に年1回15日間の連続休暇を保障する法律ができた。ポイントは「連続して休むこと」で、細切れの休みではなく、自由に過ごせるまとまった時間を確保することが目的とされた。この制度の背景には「余暇を通じて人間の尊厳を実感する」という理念があった。
2, 当初は反発もあったが、政府の支援で定着
制度だけでは定着せず、当初は庶民の反発もあった。政府は運用支援に乗り出し、交通費の割引や観光施設の整備などを進めた。その結果、1970年代末には6割の人が年1回のバカンスを取るようになり、社会に広がっていった。
3, 効率的な働き方にもつながり、経営者も納得
長期休暇は観光やインフラ整備を促し、経済の一部として機能してきた。また、多くの人が一定期間休むことで、ワークシェアが促進され、効率的な働き方にもつながる。経営者の間でも、長く働いてもらうにはしっかり休ませる必要があるという考えが根付いている。
4, 休暇取得は給与と同じくらい重要との認識
休暇は1~1年半前から計画され、業種ごとに調整しながら取得される。重要なのは「休ませる責任」が雇用主にあること。休暇を取得させることは給与と同じくらい重要とされ、取得できない場合は契約不履行との認識がある。
日本でも制度上は年休が付与されていますが、取得率は低く運用が追いついていません。また、「取る・取らない」の判断が労働者個人の意志にゆだねられている点も課題です。フランスでは「休めるなら休む」ではなく「必ず休む」という発想が制度の中心にあります。この違いが、長期休暇を実現できるかどうかを大きく左右しているようです。