【1分でわかる】毎日1人がおにぎり1個分を廃棄、積もればWFPの食料支援量に匹敵
この記事は、朝日新聞GLOBEの特集「捨てるか食べるか 年10億トン廃棄の現実」の記事として、2024年12月20日に配信されたものを再構成してお届けします。本編はこちらから
1. 日本の食品ロスは年間472万トンで、1人1日おにぎり1個分に相当
2. 世界では食料不足と大量廃棄が同時に起きている
3. 日本の食品ロスは家庭と事業者でほぼ半分ずつ発生している
4. 見た目や期限表示など、社会の仕組みが廃棄を生んでいる
1, 「食べ物は足りているのに」
国連環境計画によると、2022年に世界で捨てられた食品は10億5000万トンに上ります。一方、同時期に飢餓に直面した人は最大約7億5700万人と推計されています。重要なのは「食べ物は足りているのに、行き渡っていない」という事実です。
2, LossとWasteからなる食品廃棄
食品の廃棄は、生産や流通で生じる『Food Loss』と、小売りや家庭で生じる『Food Waste』に分けられます。Lossは規格外や温度管理の不十分さが、Wasteは賞味期限切れや食べ残しが原因です。途上国ではLoss、先進国ではWasteが多い傾向があります。
3, 日本の食品ロスは減っているが
日本の食品ロスは2012年度に643万トンありましたが、10年で472万トンまで減らしました。ただし、これは飢餓に苦しむ人々に対する国連世界食糧計画(WFP)の22年の食料支援量とほぼ同じ規模でもあります。
4, 消費者が意識をどう変えられるか
日本では野菜や果物に関して「見た目のきれいさ」が特に重視されています。食品ロスの半分は製造や小売り、外食の「事業系」から出ています。消費者の意識が変われば、規格外として廃棄される状況も変わっていくと考えられます。
海外ではスーパーで期限表示を見直す動きや、行き先のない食品の寄付を促す制度があります。また廃棄された食べ物を拾う活動や、廃棄品専門スーパーも人気を集めています。それらはいずれも、食品ロスを前提として成り立っている私たちの社会の仕組みを問い直すものだと言えるでしょう。