【1分でわかる】なぜ韓国は外国人受け入れを拡大したのか 背景や政策を探る
この記事は、朝日新聞(デジタル版)の連載「そもそも解説」で、2024年7月23日に配信された記事を再構成してお届けします。本編はこちらから
1. 外国人が人口に占める割合は日本より多い
2. 非熟練の労働者を期間を区切って受け入れる制度が柱
3. 「超少子化」を背景に、地方で働き手不足が深刻化
4. 5年以上働くことなどを条件に「永住」も可能に
1, 外国人は約188万人。中国や東南アジアから続々と
2023年末時点で韓国在留の外国人は短期滞在をのぞいて約188万人。人口の約3.7%を占めています。朝鮮語を話す朝鮮族の人たちなど中国からが最も多いですが、ベトナム、タイなどからもたくさん来ています。
2, 公的機関が管理する仕組みで、工場などで就労
受け入れの柱は「雇用許可制」。非熟練の労働者を呼び込み、人手不足に陥っている中小企業の工場などで働いてもらっています。就労は最長4年10カ月ですが、一度帰国すれば、さらに4年10カ月延長できます。受け入れや滞在中の支援などを公的機関が担い、悪質なブローカーが入らないようにしています。
3, 極めて低い出生率とソウルへの一極集中
韓国では「合計特殊出生率」が2023年に0.72になるなど、超少子化が急速に進んでいます。ただ、出生率を高くしようと思っても、短期間で効果のある対策はありません。また、ソウル首都圏への一極集中も問題になっていて、地方は人口減と高齢化で困っています。
4, 「永住」への道筋示し、「移民政策」にかじ
2024年には、政府指定の人口減少地域で就職して5年以上暮らせば、その後に永住への道も開ける「地域特化型ビザ」をスタートさせました。外国人が増えることへの不安は根強く残っているものの、地域や産業を維持するため、「移民政策」へと方針を転換したと言えそうです。
韓国は日本以上とも言える急速な少子化と地方の人口減少に直面しています。外国人の受け入れをさらに増やしていくのであれば、共生に向けた制度の一層の改善や、住みやすい環境づくりが今後の課題になりそうです。外国人政策が課題になっている日本にも参考にできる点がありそうです。