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韓国で社会現象化したドラマ「SKYキャッスル」 出演のチャニさんにインタビュー

現地発 韓国エンタメ事情 更新日: 公開日:
インタビューに応じてくれたチャニさん(写真は全て伊ケ崎忍撮影)

出演の「SF9」チャニ、「毎回衝撃のラストシーン」 韓国で最終回の視聴率が23.8%を記録し、社会現象となったドラマ「SKYキャッスル」が、いよいよ4月から(本放送は5月から)日本でも放送される。高校生のウジュ役で出演したボーイズグループ「SF9」のチャニは、その魅力を「毎回衝撃のラストシーン」と語った。

「SKYキャッスル」は、大学入試をめぐって高校生とその親たちが繰り広げる受験戦争を描いたドラマで、現実社会の熾烈な競争と共に話題となり、異例の大ヒットを記録した。チャニは最初に台本を読んだ時点でヒットを予測していたという。「読んでいて時間も忘れるほどおもしろい台本だった。毎回びっくりするような展開で、続きの台本が待ち遠しくて仕方がなかった。そのうえ、主演のヨム・ジョンアさんをはじめ実力派俳優がそろっていて、素晴らしいドラマになると確信していた」

特に印象に残ったのは、初回のラストシーンだという。ネタバレになるので内容は明かせないが、「とにかくびっくりしました。その後も毎回衝撃のラストシーンで、SF9のメンバーも気になって続きを聞いてきては、『やっぱり我慢して本放送で確認する』と言って毎回楽しみに見てくれました」と話す。視聴率を少しでも上げるため本放送を視聴することを韓国では「本番死守(ポンバンサス)」というが、SF9のメンバーみんなが本番死守に協力してくれたという。

チャニが演じたウジュは、文武両道の優等生。性格まで完璧なウジュ役はプレッシャーでもあったようだ。「僕自身はそんなに運動も勉強もウジュみたいにはできないし、心配でした」。そんな時、ウジュの母役を務めたイ・テランが「もっと自分を信じて。自信を持っていい」と励ましてくれた。父役のチェ・ウォニョンも「一つの場面でポイントとなる部分を考えて、どのセリフに力を入れるべきか、アドバイスしてくれた」。寒いときにはカイロをくれるなど、二人とも本当の親のように温かかったという。

「SKYキャッスル」はストーリーもおもしろいが、主役から脇役まで出演者全員の演技が光っていた。高校生役までみんなうまいのには驚いたが、チャニいわく、「先輩方のアドバイスのおかげ」。

ウジュが恋心を抱くヘナ役のキム・ボラとのキスシーンについては、「とても緊張した。急にキスされて驚くというシーンだったので、自然体でいようとがんばった」と打ち明けた。キスされた後の恥ずかしそうな表情は、「本当に恥ずかしかったから」。SF9のメンバーたちにもからかわれたという。ウジュのシャイなところはチャニとの共通部分だ。「僕自身も内気なほうで、そこは似ていた」。初めて恋というものを知るウジュの初々しさは、ぴったりだった。

ただ、ドラマのメインは熾烈な受験戦争。主人公ハン・ソジン(ヨム・ジョンア)の長女には、テストの成績のみならず、ボランティア活動から友達付き合いまですべてをコーディネートする「入試コーディネーター」がついている。実際に入試コーディネーターは存在し、ドラマをきっかけに注目されるようになった。チャニも「入試コーディネーターなんて存在は知らなかったので驚きました」と言う。ウジュは入試コーディネーターなしに自力でトップの成績を誇り、ドラマの中の母親たちの憧れの的だ。それゆえ敵を作ってしまい、ドラマ後半では悲劇に巻き込まれていく。

ドラマの大ヒットは、チャニのみならずSF9の知名度も上げた。ドラマ放送期間中からSF9の歌やダンスの動画の再生回数が一気に増え、放送終了後はバラエティー番組などテレビ出演が増えている。アイドルとしての活動と俳優の活動は、今後も並行して続けるつもりだ。「一緒にやるのは大変だけど、どちらもやりたかったことなので、幸せです」。実はアイドルデビュー以前に、子役から俳優として活動していた。「悪役など色んな役に挑戦していきたい」と、意欲を見せる。

プライベートでは「昔からバックパッカーが夢」と言うが、なかなか時間が作れず、実現できないでいる。「一人でフランスに行って、エッフェル塔を眺めながらワインを飲みたい」とは言うものの、ますます忙しくなって、いつになったら実現することやら。

今月、SF9の日本で2枚目のアルバムが発売され、日本での活動も増えてくる。「日本食はコンビニの商品も含めて何でもおいしい。特にお寿司が大好き」というチャニは、来日が楽しみで仕方がない様子。「今年は日本のファンの皆さんとたくさんの思い出を作りたい」と語った。

「SKYキャッスル」は、CS放送「衛星劇場」で、4月19日午後11時から第1話が先行放送され、5月から本放送が始まる。