【地球をつまみ食い】ラブラドールをお供に宝探し! 豪州のトリュフ狩りが最高すぎた
この記事は、朝日新聞(デジタル版)の連載「地球を食べる」で2021年6月21日に配信された記事を再構成してお届けしています。本編記事はこちらから
1, スマホで検索「トリュフ狩り」
豪州では地図アプリで「トリュフ狩り」と検索すると、多くの農場がヒットする。首都キャンベラから車で15分の場所にある農場では、元ドッグトレーナーのオーナーがツアーを開催。参加者が実際に犬をなでながら、地面を掘って収穫できるカジュアルさが売りだ。
2, 「体験」に価値を見出す豪州人
ツアー料金はそれなりの高額設定だが、連日予約で埋まるほどの人気ぶりだ。移民社会で食への好奇心が強い豪州人は、単に食べるだけでなく「体験」に価値を見出す。実際に森に入り、土に触れ、その場で味わう3時間のコースは、金額以上の「素晴らしい体験」として若者にも受け入れられている。
3, 南半球のメリットと輸出戦略
豪州でトリュフ栽培が始まったのは1993年。最大の強みは、北半球と季節が真逆であることだ。本場フランスなどがオフシーズンの5月~9月に収穫できるため、海外での販路拡大が期待できる。すでに生産量は急増しており、日本やシンガポールなど60以上の国や地域に輸出。除草剤や農薬を使わず、品質の高さで海外で評価されている。
4, 黒いダイヤの香りは「ワサビ」?
トリュフの香りをどう感じるかは人それぞれ。参加者からは「炭火焼きマッシュルーム」「ワサビ」「カキ(牡蠣)」など様々な感想が飛び交う。この農場では、トリュフをペースト状にして苗木に注入する手法で、通常8~10年かかるところを2年半で収穫に成功。新鮮な香りを直接かぐ体験は、レストランでは決して味わえない贅沢だ。
採れたてトリュフに鼻を近づけると、ワサビのようなツンとした香りを感じた。収穫後に食べたデザートのトリュフ入りパンナコッタは、前日から仕込んだ香りと、直前にかけたフレッシュな香りの「2層の風味」が絶品。取材当時のレートで約2万円と決して安くはない参加費だが、犬と戯れながらこの味を楽しめるなら納得の価格だ。