【1分でわかる】FRBってそもそも何? なぜ金融政策や次期議長が注目されるのか
この記事は、朝日新聞(デジタル版)の連載「そもそも解説」で、2024年9月19日に配信された記事を再構成してお届けします。本編はこちらから
1. 米国の中央銀行制度の中枢、議長には大きな権限
2. 米連邦公開市場委員会(FOMC)で決定した金融政策を実行する
3. 物価安定と雇用最大化を使命とする
4. 金融政策の変更は、日本など各国に大きな影響を与える
1, 米国の中央銀行制度の「頭脳」
FRBは、FOMCで立案した金融政策を実行します。景気浮揚を望む政府や議会から独立して政策運営を行います。物価の安定と雇用の最大化が使命です。日本銀行などは「物価安定」を最大の使命としていて、雇用への配慮を求められるのは、先進国で最も解雇が容易という米国特有の雇用事情が背景にあります。
2, 議長には大統領に次ぐほどの権限
FOMCは年8回開かれる政策決定の場で、議長を含むFRB理事と各地区連銀総裁が、経済情勢を踏まえて議論し、投票で決定します。金融政策を統括するFRB議長には、経済分野で大統領に次ぐ権限を事実上持つとの指摘もあります。そのため注目度は高く、説明責任が重視されています。
3, 政策金利の上げ下げが代表的手段
二つの使命を果たすため、FRBは、世の中の多くの金利の基準となる政策金利を上下させます。連銀を介して、民間銀行間のお金の貸し借りに伴う金利の水準を操作します。利上げすると、お金を借りづらくなって消費や投資は鈍りますが、物価上昇を抑える効果があります。利下げはその逆の効果となります。
4, 米国景気の先行きは日本にも影響
米国は世界最大の経済大国で、米ドルは基軸通貨です。世界中からモノを輸入している米国の金融政策が変わり、景気に浮き沈みが起きると、米国への輸出や現地生産で稼いでいる各国の企業も左右されます。金利の上げ下げはドルの売り買いにも関係し、日本をはじめとする各国の通貨の為替レートも影響を受けます。
米国だけでなく、世界経済全体に大きな影響を与えているのが、FRBの金融政策です。特に政策金利の変動は物価や雇用、為替など私たちの生活に直結します。世界中が注目するFRBがどんな動きをするのか、これからも丁寧にお伝えしていきます。