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韓国ドラマ「夫婦の世界」視聴率28%突破 ドロドロの展開に釘付け

現地発 韓国エンタメ事情
「夫婦の世界」主演のキム・ヒエ(左)とパク・ヘジュン=JTBC提供

JTBCドラマ「夫婦の世界」(全16話)が、16日放送の最終回で28.4%を記録し、非地上波の歴代最高視聴率を塗り替えた。これまでの最高は、昨年社会現象となった同じくJTBCの「SKYキャッスル~上流階級の妻たち」で、23.8%だった。

日本では最近、米動画配信大手ネットフリックス(Netflix)で配信されている「愛の不時着」をはじめ、韓国ドラマ人気が再燃している。一方韓国でも新型コロナウイルス感染症が広がりだした2月以降、ドラマの視聴率がぐんぐん伸びている。

「夫婦の世界」ポスター=JTBC提供

「夫婦の世界」は、英国のBBCドラマ「女医フォスター 夫の情事、私の決断」が原作。主人公の女医チ・ソヌをキム・ヒエが演じた。夫(パク・ヘジュン)の不倫をきっかけに離婚するが、互いに未練があって復讐し合ったり、息子をめぐって争ったりと、人間の負の面を嫌というほど見せられる。キム・ヒエの夫や息子に対する「執着」の演技が、毎回見終わるとぐったりするほど視聴者をくぎ付けにしたようだ。私を含め、周りの多くも「見ていて腹が立つ」と言いながらも、展開が気になって結局最後まで見続けた。

主人公夫婦以外にもいくつかのカップルが登場するが、いずれも男女の醜いもつれを経て「女性の独立」という意味で前向きな終わり方だったのは救いだった。

キム・ヒエといえば、ユ・アインと共演したドラマ「密会」も不倫の話だったが、40代の女性と20代の青年の、ピアノという芸術を通したもっと純粋な愛が描かれていた。

一方、同時期に放送されたtvNドラマ「賢い医師生活」(全12回)は、「夫婦の世界」とは対照的な心温まるヒューマンドラマだった。2017年のヒット作、刑務所が舞台の「賢い監房生活」と同じ、シン・ウォンホ演出。

主人公はアラフォーの5人(女1、男4)。大学時代からの親友で、同じ病院に勤める医師だ。それぞれ個性的なキャラクターでありながら、医療ドラマによくある出世争いなどなく、いかに患者や患者の家族と向き合い、心と体の痛みを和らげるか、に日々悩みながら最善を尽くす理想的な医師たちだ。

そんなまじめなドラマ、と思われるかもしれないが、コメディーと言ってもいいぐらい、笑いもあふれている。とにかく5人の掛け合いがおもしろい。アドリブかな、と思うほど自然体だ。主人公の1人を演じているのがチョ・ジョンソクというのも大きい。映画「建築学概論」(2012年)で、主人公スンミン(イ・ジェフン)に破格のジェスチャーで恋愛のアドバイスをする親友役を演じて以来、コミカルな役をやらせたらこの人の右に出る者はいない。

5人は大学時代からバンドを組んでいて、毎回懐メロを演奏して聴かせてくれるのも、30~40代のファンが多い理由だ。チョ・ジョンソク、ユ・ヨンソクはミュージカルにもよく出演しているし、紅一点のチョン・ミドは、もともとミュージカル俳優だ。俳優たちはドラマの撮影に先駆けて昨年の夏からバンドの練習を始めたというほど、力を入れている。

特別出演で患者役として「応答せよ」シリーズの出演者が出てくるので、もしかしてと思ったら、同じ制作陣だった。懐メロの比重が大きいのも「応答せよ」シリーズとの共通点だ。「応答せよ」シリーズファンには特にお勧めしたい。

韓国のドラマは週2回、全16回が多いが、「賢い医師生活」は珍しく週1回、全12回。初回6%台だった視聴率は伸び続け、最終回は14.1%だった。12回で終わるのは惜しいという声が多かったが、シーズン2の制作がすでに予告されている。

日本では「夫婦の世界」はKNTVで7月10日から、「賢い医師生活」はネットフリックスで6月4日から放送(配信)予定。