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ロシア製品もここまで進化! 虎視眈々と日本市場を狙う企業

迷宮ロシアをさまよう
「ロシア商品フェア」に展示されていた斧などの刃物類。インテリア用だが、実際に使うこともできるそうだ(撮影:服部倫卓、以下同様)

ロシアの輸出促進の波が日本にも到来

先日お届けした「ロシア経済の逆襲がここから始まるのか?」の中でも言及しましたが、ロシア政府は「非原料・非エネルギー商品」の輸出を拡大するために、「ロシア輸出センター」という国策会社を設け、様々な輸出支援策を講じています。それには海外におけるロシア製品のプロモーション活動も含まれており、このほど日本でも関連行事が開催されました。2月27、28日に、東京駅近くの会場で、ロシア輸出センターとロシア郵便の主催による「ロシア商品フェア in Tokyo 2020」が開催されたものです。筆者もその様子を見てきました。

このイベントが開かれたのには、ちょっとした経緯があります。周知のとおり、安倍政権の下でここ数年、日露経済関係の拡大が図られており、その一環として、2016年12月に日本の総務省がロシアの通信マスコミ省と協力覚書を締結しました。それが一つ結実するような形で、ロシア郵便は2018年5月から郵便局での日本商品販売を開始し、また2019年11月にはロシア郵便の日本商品専用オンラインショップ「KupiJapan」も開設されました。このように、日本商品のロシアへの売り込みは進捗したので、当然のことながらロシア側も自国商品の日本への売り込みを希望し、それで今回の「ロシア商品フェア in Tokyo 2020」開催の運びとなったようです。

「ロシア商品フェア」のフォトギャラリー

では、ロシアはどんな商品を日本の消費者に売り込みたいのでしょう? 以下では、「ロシア商品フェア」に出品されていた主な商品を、フォトギャラリー風に紹介してみたいと思います。

まず、最初にご紹介したいのは、PERONIというブランドの「ハニースフレ」。蜂蜜の栄養成分を壊さない特殊な製法でクリーム状に加工されており、それにフルーツやベリー、ナッツなどを加えてバラエティ豊かなラインナップになっています。とても美味しいだけでなく、色鮮やかなので、インスタにも打ってつけ。原宿あたりに店を出したら女子高生たちが飛び付くのではないかと想像します。最近日本でも「ヴィレッジヴァンガード」の通販で購入可能になったということですので、気になった方はチェックしてみてください。

次に、私が密かに推しているのが、「ドブロフロート」という会社の魚缶詰。以前ウラジオストクで買って感心し、それ以来気になっていた会社です。日本では近年、サバなどの青魚の缶詰がブームになりながら、漁獲量が減少したり、価格が高騰したりしています。海水温上昇の影響か、逆にロシアでは漁獲が増えているそうで、日本が魚缶詰をロシアから輸入するのも、ありなのではないでしょうか。ちなみに、ドブロフロートの商品は、まだ日本への輸出実績はないとのことですが、東京の「スコリオン」という会社が代理店として日本への売り込みを試みているそうです。

もう一つ、私の個人的お勧めが、「イワン・チャイ」というハーブティーです。イワン・チャイというのは植物の名前であり(日本語ではヤナギラン)、植物の名前に最初から「お茶」を意味する「チャイ」がついているというところが、ややこしいですね。とても飲みやすいお茶であり、カフェインが含まれていないので、夜のリラックスタイムなどにピッタリ。さらに、ビタミン・ミネラルが豊富で、免疫力アップなど、非常に健康に良いとされています。日本でもネット通販で買えますが、今回のフェアでは「ヴィクトリー」というお店が出展していました。

お酒のジャンルでは、「AGROSERVIS」というモスクワの会社が、スパークリングワインおよびシードルを出品。現在のところ日本での販売は始まっていないそうですが、スパークリングワインの値段を訊いたら、800円くらいの手頃な水準であり、輸送コスト次第で、日本市場でも可能性があるかもしれません。

これは、「TREEGO」というメーカーの積み木。定番の知育玩具ですが、自然素材である白樺の木で作られているところが売りのようです。確かに、プラスチックのおもちゃよりは木の方が情操教育に良さそうなイメージがありますね。100ピース、350ピース、1,000ピースというラインナップ。ロシア地域オタクの筆者としては、この会社がマリ・エル共和国という少数民族地域に所在しているという話を聞いて、すっかり色めき立ってしまいました。

ファッションの分野では、まず手前にあるのが「FETICHE」というブランドの本革バッグ類。女性用の製品の良し悪しは筆者には分からないのですが、値段を訊いて少々たじろぎました(一番大きな鞄が5万7,000円とのことでした)。その向こうに見えるのが子供服の「BUNGLY BOO!」、さらにその奥にあるのが婦人服の「MadaM-T」でした。ロシアのアパレルは、日本人にとっても決して安くはないので、製品とブランドの価値をどれだけ日本の消費者に認めてもらえるかというところでしょうね。

最後に、変わり種として、電子デバイスなんかも展示されていました。ただ、係員がいなかったので、どういうデバイスなのか、イマイチ良く分かりませんでした。まあ、ロシアにも一応こういうメーカーがあるらしいという参考にはしたいと思います。

試飲・試食がなかったのが残念

以上、「ロシア商品フェア in Tokyo 2020」の模様をレポートしてみました。

今回の「ロシア商品フェア」を見学した限りでは、どうも一つの商品につき一社というポリシーになっていたのではないかと思います。お酒やアパレルなどは、もっと多くのメーカー・ブランドの商品を見たかったなという気もしましたが、主催者としてはロシアを知ってもらうための第一歩として、商品の幅の方を広げたかったのでしょう。

残念だったのは、今回のイベントでは、新型コロナウイルスの問題にかんがみ、試飲・試食が自粛されていたことです。ハニースフレとか、イワン・チャイとか、必ずやその場でファンを獲得できたであろう商品の魅力が、伝わりきらなかったのではないでしょうか。

もちろん、ロシア輸出センターが日本市場にロシア製品を売り込むプロモーションは、これで終わりではないでしょう。ロシアの健闘を祈るとともに、私自身も可能な範囲で今後も情報を発信していきたいと思います。