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李首相、事実上最高位の対日特使…青瓦台、期待と慎重さと

東亜日報より
演説する李洛淵・韓国首相=2018年10月、ソウル、武田肇撮影

22~24日訪日、天皇陛下即位式参列

李洛淵(イ・ナギョン)首相が天皇陛下の即位の礼に参列するため、22日から3日間、日本を訪問する。文在寅大統領は直接参列せず、代わりに行政府の2番手である首相を送ることを決めた。7月に日韓関係が悪化して以降、事実上最高位の特使の資格で李首相が文大統領のメッセージを携えて安倍晋三首相に会うとみられる。

文大統領の参列検討も、調整の末に李首相派遣

総理室は13日、「李首相が天皇陛下の即位の礼に参列するため22~24日、日本を訪問する。日本の政財界の関係者に会い、同胞代表の招請懇談会などに出る予定」と発表した。就任後2年5ヶ月の間、多くを国内の懸案に集中してきた李首相が、日韓の葛藤が長期化するのを防ぐためのリリーフ投手として初めて外交・安保の懸案で前面に出ることになった。

当初、文大統領は即位の礼に参列することも検討していたとされる。しかし、即位の礼が近づく中で日韓両国は問題解決の糸口を見つけられず、李首相を送ることに決めた。政府関係者は「強制徴用被害者たちの賠償問題について双方が水面下で調整し、ある程度成果があれば大統領が参列する可能性もあったが、それには至らなかった。代わりに運輸長官を派遣する米国など他の国とは違い、最高位の首相を派遣することで日韓の葛藤を解決しようとする文大統領の姿勢を伝えようという意味が込められている」と話した。

李首相は訪日中、安倍首相と会談する予定だ。会談の席で李首相は文大統領のメッセージを安倍首相に伝えるとみられる。青瓦台関係者は「賠償案について完璧な合意に至らなくても、『対面して外交的解決について話し合おう』という文大統領の意思を伝える可能性が高い」と話した。文大統領と李首相は訪日直前の21日、定例の会合で対日メッセージについて最終的に調整するとみられる。

知日派の李首相、「ソフトスキンシップ」の可能性

李首相は訪日中に即位の礼、安倍首相との会談など公式行事以外にも日本の世論を動かすような様々な日程を考えているという。記者時代に東京特派員を経験し、国会の韓日議員連盟首席副会長を務めた李首相は、政界では代表的な知日派の一人とされる。総理室関係者は「日韓関係が悪化し、李首相はたびたび日本の知人らと日本語で電話をして状況をコントロールしてきた。日本政府も即位の礼に李首相の参列を望む意思を伝えてきた」と言う。

李首相は政財界の関係者との非公式な会合はもちろん、日韓の国民間の悪化した感情を和らげるべく、「ソフトスキンシップ」に出るとみられる。日本を訪れる韓国の観光客が急減した中で、李首相が積極的に日本の一般市民と接触し、日韓関係改善のきっかけを作る可能性もあるということだ。

青瓦台は「李首相の訪日が日韓関係の改善に役立つ」と期待しつつ、慎重な雰囲気だ。李首相と安倍首相の会談がすぐに日韓の問題解決につながる可能性は依然低いとみられ、即位の礼の後、日本の動きを見守る。青瓦台の関係者は「日韓の問題解決というのは(日本の輸出規制以前に)完全に原状回復すること」と話す。一時的な関係回復を考えているわけではないという意味だ。

青瓦台は李首相の訪日をきっかけに日韓関係の悪化を防ぎ、その後、協議などを通して11月にチリで開かれるアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議や12月の中国での日中韓首脳会談で日韓首脳が会えるような流れを作る計画だ。

(2019年10月14日付東亜日報 ハン・サンジュン記者、ファン・ヒョンジュン記者)

(翻訳・成川彩)