与野党の幹部が金大中(DJ)元大統領10周忌の追悼式に集まり、「DJ精神」を振り返った。特に金元大統領が就任した年の1998年、小渕恵三首相(当時)と共に発表した「21世紀に向けた新たな日韓パートナーシップ共同宣言」(金大中―小渕宣言)を継承し、両国の未来志向的な関係を作っていかなければと、話し合った。
18日午前、ソウル市銅雀区の国立ソウル顕忠院で開かれた追悼式で、文喜相(ムン・ヒサン)国会議長は「金元大統領は金大中-小渕宣言を通して両国関係の解決法と未来のビジョンを示した。(これを土台に)我々国民は能動的に、堂々とこの難関を突破するだろう」と話した。李洛淵(イ・ナギョン)国務総理も追悼の辞で「(金元大統領は)対外的な政策として、韓米同盟を中心に据え、周辺国との友好と協力を進めるべきだと強調した。(金元大統領の)『調和』と『備礼(礼を備えること)』の知恵はますます重要になっている。我々もそういう努力をしている」と話した。
与野党の代表は、DJ式の日韓問題に対する解決法に共感しつつ、政治的には互いに違ったメッセージを発した。
民主党の李海瓚(イ・へチャン)代表は追悼の辞で「金元大統領は政治的な師匠だ。しっかりした足跡があるので、私も民主党もその後を歩んでいく」と話した。自由韓国党の黄教安(ファン・ギョアン)代表は「金元大統領の在任中、崔圭夏(チェ・ギュハ)、全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)、金泳三(キム・ヨンサム)ら元大統領たちと撮った一枚の写真が思い出される。(DJ任期中に)政治的報復はなかった。その場面は、我々国民が渇望する統合と和合の歴史的象徴」と語った。政治関係者の一部からは現政権下で拘束された李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クネ)元大統領について間接的に言及しているのではとの意見も出た。
正しい未来党の孫鶴圭(ソン・ハッキュ)代表は「金元大統領の業績は卓越した政治的識見と能力に基づいていた。DJP連合(金大中と金鐘必)のような奇想天外な連合政治を通し、少数派の政権獲得を成し遂げた。与えるものは与え、受け取るものは受け取る、本物の政治の達人だった」と振り返った。
正義党の沈相奵(シム・サンジョン)代表は「金元大統領が提案した選挙制度改革を全力で成し遂げたい」と、選挙制度改革の意志を再確認した。民主平和党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)代表は「今後、後世は100年、1000年、金元大統領を巨大な山脈、大きな岩のように永遠に記憶するだろう」と評価した。
(2019年8月19日付東亜日報 キム・ジヒョン記者)
(翻訳・成川彩)