ロマンチックのかけらもない? 真夏のクリスマス
アフリカを旅する
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寒さが厳しくなってきた日本と違って、南半球の南アフリカは今が真夏。現地の会社の多くはすでに夏休みに入っています。朝日新聞のヨハネスブルク支局が入居するビルでは、通常通りに仕事をしているのは私たちと中国企業の社員くらい。
さぞやクリスマスも盛大に祝うかと思いきや、意外と街中は静かです。イルミネーションが楽しめる場所も限られ、クリスマス市もほとんどが11月~12月上旬で終わってしまいます。
支局からほど近いマーケットは18日が最終日。子どもたちがきよしこの夜を歌い、所々にクリスマス用の装飾品も売っていたのですが、後は洋服や雑貨など、通常とさほど変わらない品ぞろえでした。
クリスマス当日は、家族で一緒に過ごすのが一般的。黒人の場合は教会に行って祈りを捧げた後、にんじんなどの野菜を炒めた伝統料理のチャカラカやチキン、ポテトサラダなどが食卓に並びます。
寝ている間にサンタクロースがおもちゃを届けてくれるような家庭は少数派で、子どもたちは両親から新しい洋服をもらうのが定番のようです。
日本に住んでいたこともある20代の女性スタッフは「若い男女がデートをする日本のクリスマスとは違い、ここではロマンチックのかけらもありません。サンタクロースも、テレビや映画の世界だけに登場するものだと思っていました」と言います。
ちなみに、クリスマス前後は強盗などの犯罪が増える季節。防犯対策を考えると、日が暮れないうちに帰宅して、家でのんびりするのが一番のクリスマスの過ごし方なのかもしれません。