1. HOME
  2. Travel
  3. インフルエンサーやSNSの活用は当たり前 欧州の観光イベントで見たものは

インフルエンサーやSNSの活用は当たり前 欧州の観光イベントで見たものは

「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」を探して
偶然見つけた「イゼルトワルド城」をドローンで空撮。地元でもあまり知られていないスポットを発見できた。
偶然見つけた「イゼルトワルド城」をドローンで空撮。地元でもあまり知られていないスポットを発見できた。

絶景プロデューサーの詩歩(しほ)です。

8月に、スイスで開催された「Switzerland Tourism Influencer Summit 2018」というイベントに参加してきました。

これは、スイス観光局が主催する国際的なイベントで、世界22カ国から国を代表する旅行インフルエンサー35名を招待し、スイスをどう発信していくべきかについてワークショップ等を通じて話し合うものです。

わたしも僭越ながら、在日スイス大使館から日本代表として選んでいただき、イベントに参加してきました。

詩歩_01
成田からスイスのジュネーヴまでは直行便で12時間ほど。

まず、海外ではこのようなイベントは頻繁に開催されています。形式は様々ですが、地元の観光局が主体となって各国のインフルエンサー(インスタグラマーやYoutuber)を招待し、独自の目線でPR発信してもらうというもの。今回は他のイベントと比較し、規模や人数が2〜3倍大きい、比較的大型のイベントでした。共通言語は英語になるので、主催者も参加者も英語でコミュニケーションをとれることが必須です。

詩歩_02
イベント開催地ヴヴェイの象徴、レマン湖に刺さる巨大なフォークのモニュメント

イベントは、前半2日間+後半3日間の合計5日間。

詩歩_03
イベントのオープニングの一部

前半はヴヴェイの街でテーマ別ワークショップを、後半はグループに分かれて撮影ツアーが行われました。わたしは「Nature Photography」チームに属し、山岳観光のメッカ「インターラーケン」での撮影を行いました。

詩歩_04
インターラーケンの町と白く輝くアルプスの名峰を臨むホテルの部屋から

インフルエンサーを集めると何が良いのか。

多くのフォロワーをもつ彼らに発信してもらえるというのも大きい要素ですが、それ以上にわたしが思うのは、これまで気づいていなかった地元の魅力発見に繋がるということです。

普段住んでいると、すべての光景に見慣れてしまう。しかし、外から見ると、実はオリジナリティあふれる場所が眠っているかもしれない。

独自の視点をもつインフルエンサーたちを集め、自由に発信してもらうことで、彼らがどこに魅力を感じ、風景をどう切り取って撮影し、どんな紹介文をつけるのかを観察することで、これまで自分たちが認識していなかった地元の魅力発掘に繋がるのです。

詩歩_05
偶然見つけた「イゼルトワルド城」をドローンで空撮。地元でもあまり知られていないスポットを発見できた。

わたしも、日本の自治体のお仕事をさせていただく際は、車でスポットを案内していただくことが多いですが、車窓から「いま通り過ぎたこの景色すごかった!なぜここを観光スポットにしないの?」という場所を発見し、意見させていただくこともしばしば。意外とどの街にも、可能性ある観光スポットは眠っているのです。

詩歩_06
名峰マッターホルンとわたし

冒頭にも記した通り、このようなインフルエンサーを活用したイベントは各国で数年前から行われていますが、残念ながら日本国内では活発ではありません。日本の自治体や観光協会は、ようやく公式インスタグラムを立ち上げるに留まっているところがほとんどです。

今回わたしが参加したスイスのイベントでは、各自治体の、観光PRにおけるSNSへの注力が凄まじいことも気付かされました。

どんな小さな街でも英語で発信するアカウントを数年前から運用し、最低でも数万フォロワーを獲得しています。通常の投稿はもちろん、ストーリーズや独自ハッシュタグ、地元のインスタグラマーを巻き込んだ施策も日常的に行っています。Social Media専門職員も数名配置されています。

詩歩_07
ヴヴェイ郊外にある、世界遺産に登録されている唯一のワイナリー「ラヴォー地区」

日本の観光PRにおいては、まだまだSNSが持つ影響力が十分理解されていません。広報担当の職員の方が片手間で運用するか、広告代理店が期間限定で受託していることがほとんどです。でもそれらで公式SNSがうまく運用されているケースをわたしはほとんど知りません。

これから先2020年、そしてその先にも、日本の良さを継続的に発信するために、日本の各自治体も、SNSをより積極的に活用していってほしいと思います。