野鳥の楽園ケニアにもしのびよる環境変化
アフリカを旅する
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アフリカ東部のケニアは、野生動物だけではなく、野鳥の宝庫でもあります。国立公園や湖などを訪れれば、この地域特有の鳥類も姿を現します。
4月に訪れたナイバシャ湖では、現地ガイドが水面に投げた小魚を、サンショクウミワシが見事に捕らえました。薄暗くなったころには、木の枝にトキの仲間が止まり、光り輝く満月の前で頭を下げる様子も見ることができました。
近くでは、100羽近くのペリカンの群れも優雅にくつろいでいました。時折、物音に驚いて飛び立つのですが、その瞬間を一緒に取材した杉本康弘カメラマンが撮ってくれました。
残念なことに、かつて100万羽以上のフラミンゴが湖面を埋めていた世界遺産のナクル湖国立公園では、観測できるフラミンゴの数が減ってしまいました。専門家は、湖面が上昇してえさとなる藻が育ちにくくなったことや湖の水質悪化などが影響していると言います。
記者が訪れた時は、千羽ほどしか確認できず、観光客もまばらでした。フラミンゴは現在、ナクル湖から北に約70キロ離れたボゴリア湖や隣国タンザニアの湖などに散らばっているようです。