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【1分でわかる】ペットのお口ケアからエネルギー分野まで 日本発の「MA-T」に注目!

1分でわかる○○ 更新日: 公開日:
ペット用の「MA-T口腔ジェル」(アニコムパフェ社)も販売されている(日本MA-T工業会提供)
ペット用の「MA-T口腔ジェル」(アニコムパフェ社)も販売されている(日本MA-T工業会提供)

日本発のすごい新技術「MA-T(エムエイティ)」をご存じですか?ただの水溶液のように見えて、実は強力な除菌・消臭パワーを秘めているんです。しかも人体には無害で安全という優れもの。今ではホテルや病院だけでなく、薬の開発やエネルギー分野まで、さまざまな場所で活躍し始めています。日本企業が世界を変えるかもしれない、この注目の技術についてまとめました。

この記事は、朝日新聞SDGs ACTION! で2025年2月17日に配信された記事を再構成してお届けします。本編はこちらから

ざっくり要点

1.  高い殺菌力と安全性を両立した、日本発の水溶液技術「MA-T」
2.  カビ除去や消臭、口腔ケアから創薬、エネルギーまで幅広く応用
3.  世界的な普及を目指し、120社以上が連携

もっと知りたい

1, 殺菌力と安全性を両立させた仕組み

「MA-T」は、水溶液中の物質が酸化力の強い「ラジカル」という状態になる割合を、独自技術でコントロールする仕組みです。これにより、ウイルスや細菌、真菌を効果的に退治しつつ、人体にはほぼ無害で金属を錆びさせることもほとんどありません。アルコールのような引火性もなく、長期保存も可能です。さらに、嫌な臭いのもとになる分子を分解する高い消臭効果も持ち合わせており、すでに多くの商品として実用化されています。

2, 様々な分野に広がる応用例

高い殺菌力と安全性を活かし、応用範囲はどんどん広がっています。美術館での文化財のカビ除去や、リユース品の消臭に役立っているほか、人間やペット用の口腔ケア商品も発売されました。さらに、電子顕微鏡の性能向上や抗がん剤の開発といった創薬・ライフサイエンス分野にも貢献。地球温暖化の原因となるメタンガスをメタノールに変換するエネルギー分野の研究も進んでおり、様々な可能性を秘めています。

3, オールジャパンで世界へ、今後の課題

この技術を普及させるため、アース製薬やトヨタ自動車など約120社が加盟する「日本MA-T工業会」が設立されました。内閣府の「第6回日本オープンイノベーション大賞」(2024年)で大賞となる「内閣総理大臣賞」を受賞するなど高く評価されています。ただし、現時点ではアルコールなどの製品と比べて生産コストが高いのが課題です。今後は業界全体でコストを削減し、世界規模での普及を目指しています。

ちょっと深掘り

1970年初頭から人類は資源の「使いすぎ」状態に入り、現在その「負債」は22年分にものぼると言われています。計算式は「地球の再生能力÷人類の資源消費量×365日」です。専門家は、過去10年間日付が安定していることは、人類が一定の割合で地球にダメージを与え続けている証拠だと警告しています。地球を故郷と呼び続けるためには、これまで以上の規模での取り組みや投資が不可欠です。