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火を使わない「水火葬」とは…?! 土葬、火葬以外にもいろいろ、世界の葬法

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アルカリ加水分解葬(水火葬)を行う米サンディエゴの葬儀社「ホワイト・ローズ・アクア・クリメイション」で、装置の説明をする代表のデービッド・パーフィートさん
アルカリ加水分解葬(水火葬)を行う米サンディエゴの葬儀社「ホワイト・ローズ・アクア・クリメイション」で、装置の説明をする代表のデービッド・パーフィートさん=2022年12月23日、米カリフォルニア州、荒ちひろ撮影

アルカリ加水分解葬(水火葬)

遺体をアルカリ溶液で分解する葬法。装置に遺体と水酸化カリウムなどの溶液を納め、熱を加えて分解する。写真の装置(下)では、約8時間かかる。水を使い、短時間で火葬と同じように遺骨の状態になることから「water cremation(水火葬)」とも呼ばれる。約1000リットルの水を使う一方、分解後の溶液は二酸化炭素などで中和でき、使用エネルギーは火葬の約10分の1など、環境負荷が少ないとされる。米国では50州のうち、およそ半数で合法化されている。

アルカリ加水分解葬(水火葬)を行う米サンディエゴの葬儀社「ホワイト・ローズ・アクア・クリメイション」で、装置の説明をする代表のデービッド・パーフィートさん=2022年12月23日、米カリフォルニア州、荒ちひろ撮影

水葬

遺体を川や海に沈める葬法。日本では、洋上で亡くなった場合、公海上など特定の条件下でのみ認められている。

風葬

外気にさらして遺体を風化させ、自然に還す。沖縄や奄美地方では風葬した遺骨を洗い、納める風習がある。

沖縄本島の鍾乳洞で発見された風葬の跡。木製の板は遺体を安置した台だったと思われる
沖縄本島の鍾乳洞で発見された風葬の跡。木製の板は遺体を安置した台だったと思われる=1972年ごろ、沖縄県南城市

鳥葬

チベット仏教では遺体を切り分け、猛禽類に食べてもらうことで天に運ばれるとされ、天葬とも呼ばれる。高地で埋葬に向かず、火葬のための草木が育たないなどの環境的要因が背景にあるとされる。ゾロアスター教でも同様の葬法がある。崇拝の象徴である火や土、水を遺体が「けがさない」ためとされる。

中国青海省雁石坪の使われなくなった鳥葬台(後方中央)
中国青海省雁石坪の使われなくなった鳥葬台(後方中央)=2003年、堀江義人撮影

宇宙葬

遺骨を小型衛星などに乗せて宇宙に飛ばす。地球を周回しながら次第に引力に引き寄せられ、大気圏に突入して最後は「流れ星」になるというものも。

「宇宙葬」や「海洋散骨」をPRする会社の展示ブース
「宇宙葬」や「海洋散骨」をPRする会社の展示ブース=2015年12月、東京都江東区、西尾邦明撮影

日本の墓地埋葬法は埋葬を「土中に葬る」こと、火葬を「焼く」ことと明記している。厚生労働省の担当者によると、還元葬や水火葬は「想定外で、実現にはまず法的な整理が必要ではないか」という。