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「ロシアは『兄弟殺し』戦争やめよ」生放送で抗議した女性、事前に思い語る【全文】

World Now 更新日: 公開日:
ニュース番組の生放送で飛び入り抗議する前、反戦などへの思いを語るしたマリーナ・オフシャンニコワさん。動画がソーシャルメディアで拡散している
ニュース番組の生放送で飛び入り抗議する前、反戦などへの思いを語るしたマリーナ・オフシャンニコワさん。動画がソーシャルメディアで拡散している=テレグラムより

女性はマリーナ・オフシャンニコワさん。国営テレビ「第1チャンネル」の編集者で、ウクライナのオデッサ出身。父がウクライナ人で、母がロシア人という。

オフシャンニコワさんは3月14日、第1チャンネルのニュース番組「ブレーミャ(「時間」の意味)」の生放送中にスタジオに飛び入り、アナウンサーの後ろで反戦を訴える紙を広げた。

紙には「戦争反対 戦争を止めて下さい。プロパガンダを信じないで下さい。うそを言われています」などと書かれていた。

ニュース番組の生放送中に飛び入り、反戦を訴えたオフシャンニコワさん

ロシア国営のタス通信によると、オフシャンニコワさんはロシア軍の信用を傷つけた疑いで警察に逮捕され、拘留されているという。

オフシャンニコワさんはこれに先立ち、反戦に対する思いを語った動画がSNSで拡散している。ロシア語で語られた全文は以下のとおり。

ウクライナで今起きていることは犯罪であり、ロシアは侵略国であり、その責任はたった一人の人間、つまりウラジーミル・プーチンにあります。

私の父はウクライナ人で、母はロシア人ですが、一度たりとも敵対したことはありません。私が身につけているネックレスは、ロシアはすぐさま「兄弟殺し」の戦争をやめ、私たち兄弟国民がもう一度仲直りするようにとのシンボルです。

残念ながら、私は近年、(ロシア国営テレビ局)「第1チャンネル」で勤務し、政権のプロパガンダを担っていました。今になってとても恥じています。テレビ画面で噓をつき、国民を盲目的に従わせたことを恥じています。

2014年(のクリミア併合の際)、問題の初期のころにおいて私たちは沈黙し、デモに参加しませんでした。その時、政権はナヴァリヌイ氏を毒殺しようとしました。

私たちはこの非人道的な体制を見ているだけでした。そして今、全世界が私たちに背を向けています。私たちの子孫、将来世代はこの兄弟殺しの戦争という恥をぬぐい去ることはできないでしょう。

私たちは、考えることも賢くもあるロシア人です。私たちの力だけがこの狂気を止めることができるのです。