岸田文雄首相率いる内閣のうち、女性閣僚は少子化・地方創生相の野田聖子、デジタル・行革相の牧島かれん、ワクチン・五輪担当相の堀内詔子の3氏。
菅前内閣の2人(上川陽子、丸川珠代両氏)を上回ったが、世界的には割合が低い。女性の地位向上に取り組む国連女性機関(UN Women)が193カ国を対象に閣僚ポスト中の女性割合を調査(2021年1月1日現在)したところ、日本(菅前内閣)は10%と国別で151位、G7でも最下位、さらには世界平均(21.9%)も下回っている。
過去には、2001年4月発足の小泉内閣、2014年9月の安倍改造内閣が、5人の女性を閣僚に起用している。
新内閣では1人増えたことで15%に上昇したが、単純にこの調査に当てはめると124位相当となる。50%以上を達成している上位国は次の通り。
1位 ニカラグア(58.82%)
2位 オーストリア、ベルギー、スウェーデン(57.14%)
5位 アルバニア(56.3%)
6位 ルワンダ(54.8%)
7位 コスタリカ(52.0%)
8位 カナダ(51.4%)
9位 アンドラ、フィンランド、フランス、ギニアビサウ、スペイン(50.0%)
一方、UN Womenは国会議員に占める女性の割合も調べており、ここでも日本は166位にとどまっている。
ジェンダーギャップをめぐっては、世界経済フォーラムが今年3月に発表した報告書で、日本は世界156カ国中120位で、先進国では最低レベルだった。とりわけ政治や経済の分野でのスコアが低く、今回の組閣においてもそうした課題が浮き彫りになった格好だ。