期待は高かったが、それには満たなかった。まだまだこれからだ。
歌手カン・ダニエルのソロデビューについての話だ。7月25日に発表したミニアルバム「color on me」は28日、音楽チャートMelonとGenieの日間チャートで50位以内になんとか入った。それぞれ44位と45位だった。熱烈なファンたちがチャートの成績を上げるために必死でストリーミングしたものの、リアルタイムチャートでこの日20~30位圏にとどまった。ファンたちの「集中砲火」でCDは予約販売で45万枚という大記録を打ち立てたが、伸び悩んでいる。
カン・ダニエルは2017年、アイドル練習生のオーディション番組「プロデュース101」シーズン2に出演し、人気を得た。番組出身のグループ「Wanna One(ワナワン)」のメンバーとして、2017年8月から今年1月まで活動した後、ソロでデビューした。
カン・ダニエルは7月25日、ソウル市広津区で開かれたショーケースでソロデビューの期待と自信を見せる一方、「一人では舞台が大きすぎて、メンバーがいないことを実感する」と語った。
専門家たちはデビューアルバムについて、大衆性、商業性の両面で期待を下回ったと分析した。大衆音楽評論家のイ・デファ氏は「愛の歌をトレンディーなR&Bで歌うというキャラクターにしたらしい。強いサウンドとビートに比べ、カン・ダニエルの歌唱力が惜しい。最近のようなアイドルのソロが多い市場で、もっと劇的な変身をしても良かったのでは」と話した。
評論家のキム・ユンハ氏も「ソロのダンス歌手として、Rainが持っていたような魅力があるのに、それを引き出せなかったアルバム。ワナワンで主にラップのパートを担当していた分、今回、歌唱とラップを一人でこなす負担があっただろう。もっとしっかり(ボーカル)ディレクティングする必要があったようだ」と話す。ただ、「ソロでこれだけの大物が出てくるのはなかなかない。企画によっては、カン・ダニエルの成長可能性はまだ十分にある」とも話した。
前所属事務所との攻防も前途を曇らせている。カン・ダニエルは自らコネクトエンターテインメントを設立し、独自の活動を始めたが、LMエンターテインメントとの専属契約の効力について法廷闘争がまだ完全には終わっていない状況だ。
20年間業界に身を置く音楽関係者は「放送界に影響力を持つ韓国マネージメント連合が前所属事務所の側についたので、今後カン・ダニエルにとって難しい綱渡りが待っている。このすべての状況を打開する超越的な破壊力を今回のアルバムで見せねばならなかった。ファンの領域を拡大できなかったように見えるのが残念だ」と話した。
(2019年7月29日付東亜日報 イム・ヒユン記者)
(翻訳・成川彩)