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世界中から人が集まる瀬戸内海のネコ天国「青島」で過ごす濃密な8時間 

「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」を探して
あっという間にネコだらけ!

絶景プロデューサーの詩歩(しほ)です。

人口よりもネコの数のほうが多い島をご存知でしょうか。瀬戸内海に浮かぶ愛媛県大洲市の「青島」。なんと島民6名に対してネコが200匹近くも生息している「猫島」なんです。

瀬戸内海国立公園エリアにもなっている青島

世界中からネコ好きが訪れる、世界有数と言っていいほどのキャットアイランド。大のネコ好きな私も、念願叶って2019年4月に初めて島を訪問してきたので、その様子をお届けします。

青島へのアクセスは少々難易度が高く、運が悪いと行くことができないこともあります。島へいく定期旅客船「あおしま」は日に2便出ているのですが、34名の定員制。定員に漏れると乗れない他、高波などで欠航になることもしばしば。

2019年4月時点での定期船「あおしま」時刻表

私が訪れたのは平日だったので無事に座席をGET! 天気もよく出港できたのですが、連休などは島へ渡ることすらできない可能性もあるので要注意です。

大洲市の長浜港から青島までは片道35分

船を降りると、エサを求めてどこからともなくわらわらとネコが集まってきます。本当にそんなにネコがいるのか疑心暗鬼でしたが、本当に、文字通り“ネコがたくさん”! 私の目はハートになってしまいましたが、ここではエサを与えてはいけません。住民の方の生活エリアを尊重するため、餌やり場が決められているからです。

青島の漁港
餌やり場。すでに待機(?)しているネコも。

餌やり場に到着すると、ビニールの擦れる音を聞くやいなやネコの大群が! 先程までは10匹程度しかいなかった餌やり場に、瞬く間に100匹以上のネコが集まってきます。

「エサはまだ〜?」と聞こえてきそう

青島には商店はおろか、自動販売機や売店もありません。エサはもちろん、自分用の飲み物なども本土から持参が必要です。

あっという間にネコだらけ!

人馴れしているとはいえ、本性は野生のネコ。想像以上エサの奪い合いは激しく、容赦ありません。手から直接エサをやるような食べ物は怪我をする危険性が高いので、地面に置くことができる缶詰等をオススメします。私は訪問前にそこまで考えが及んでおらず、初っ端で怪我をしてしまいました…。

かわいい顔して、アグレッシブ!

私は第1便の船で島へ行き、島で8時間過ごして第2便で戻ってくるロングコースで滞在。同じスケジュールで訪れていた観光客の方同士、ネコを介しておしゃべりが弾みます。

ネコ好きな奥様に誘われ、北関東から来たご夫婦とも仲良しに

おしゃべりを楽しみつつも、8時間の時間はけっこう長い。ネコとの触れ合いだけでなく、島自体の散策もしてみました。

青島の全体図。餌やり場から弁天崎までは徒歩10分程度。

島唯一の神社である青島神社にお参りをすると、あれ、ここにもネコが!

ネコ神様にお参り・・・?

神社脇の坂道を登ると、高台にはかつての小中学校がありました。

昭和に廃校になった学校。危険なので立ち入りは禁止。

カメラを持ってネコの写真を撮っていたら、島民の方が「うちの庭にもいるから入っていいわよ〜」と声をかけてくださり、お言葉にあまえてお邪魔してみると、洗濯物の日陰でお昼寝しているネコたちにも出会いました。

のんびり、気持ちよさそう・・・

本当にどこかしこにもネコがいます。餌やり場から一番離れた海沿いにもネコが。餌やりはできないので話しかけてコミュニケーションを図ってみましたが…残念ながらリアクションはなし(笑)。

「ねぇねぇ、聞いてる?」「はいはい、聞いてますよ」と喋っていた、かも

長いと思っていた8時間も、ネコと戯れ、散歩を繰り返しているとあっという間に経過。後ろ髪を引かれながら、帰りの船に乗りました。

これまで、宮城県の田代島やマルタ島などネコの島を訪ね歩いてきましたが、ここまで“ネコ密度”の高い島は初めて。また近いうちに再訪したいと強く思った“ネコ天国”でした。

どこでも構わずにお昼寝中

しかし、こうして私が観光客としてネコ島を楽しめているのも、島民の方の理解や、ネコの保護活動をしてくれているボランティアの方のおかげ。

もし、現在お住まいの6人の島民の方すべてがいなくなってしまったら、定期船はなくなってしまいます。すると、観光客は来られなくなり、人からエサをもらう生き方を覚えてしまったネコたちは野生には戻れず、生きていけなくなってしまうのです。

島内に残された住宅はそのまま放置され、廃墟になりつつある

そんな人口に対して増えすぎてしまったネコたちの将来を守るため、ボランティアの方々によって2018年に一斉に去勢手術がなされたのです。

耳先がカットされているのは去勢手術済の印

島民の方の理解、ボランティアの方の尽力、そして尊い命。ただ愛でるだけではなく、命の大切さ理解しながら「お邪魔している」という気持ちで訪れたいものです。

大きなあくびをする青島のネコ