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K-POPファンの聖地「SMエンターテインメント」はまるでテーマパーク

現地発 韓国エンタメ事情 更新日: 公開日:
ソウル・清潭洞にあるSMエンターテインメントの社屋

BIGBANGのスンリ(V.I)の事件が、日に日に拡大している。日本でも絶大な人気を誇った男性グループBIGBANG。メンバーの多くは兵役中で、グループの活動は休止しているが、最年少のV.Iはソロで活動していた。昨年、韓国ではバラエティー番組にも多数出演し、クラブを経営するなど実業家としての顔も知られるようになった。

発端はV.Iが経営するクラブでの暴行事件だった。その後続々と麻薬や性接待、警察との癒着などの問題が浮上し、芸能界のみならず韓国中大騒ぎになっている。V.Iは芸能界引退を宣言した。

日本の多くのK-POPファンも心を痛めていることと思う。BIGBANGが所属するのはYGエンターテインメント(以下YG)。YGも最近、脱税疑惑で税務調査を受けるなど、大きく揺らいでいる。

最近は芸能事務所の関係者に会うと皆、ピリピリした雰囲気だ。V.Iと交友関係のあった芸能人にも飛び火し、気が気でない様子。ある幹部は「最近はニュースを見るのが怖い」と話していた。

一方、そんな中でも、K-POPファンは変わらぬファン精神で韓国を訪れている。3月15~17日にソウルのオリンピック公園で開かれたSHINee(シャイニー)メンバーのTAEMIN(テミン)のコンサートには1万5千人のファンが日本を含む世界各国から駆け付けた。

テミンのコンサートの取材に訪れたラジオDJの浜平恭子さんと共に、K-POPファンの聖地、SMエンターテインメント(以下SM)の社屋を訪れた。地下鉄7号線清潭洞(チョンダムドン)駅の6番出口を出ればすぐに見えるビルだ。

SMといえば、シャイニーもそうだが、東方神起、スーパージュニア、少女時代など第2次韓流ブームをけん引したグループや、近年人気のEXO、Red Velvet、NCTなどなど、たくさんのK-POPグループが所属する。YG、JYPエンターテインメントと共に三大芸能事務所と呼ばれている。

昨年このSM社屋を訪れた知り合いが、地下のコンビニでNCTメンバーを目撃したという話を聞き、私たちもアイドルの誰かにばったり会えたらなという期待を抱いて訪ねた。

社屋と言っても、1階はカフェやレストラン、地下はグッズも売っているコンビニで、ファンたちが自由に出入りできるようになっている。1階入り口の左手には、これまで発売されたCDアルバムが並び、新曲を視聴できるコーナーも。コンサートに行けなかった代わりにテミンの新曲を聴かせてもらった。写真集やグッズも展示されていて、訪れたファンたちは写真をパシャパシャ撮っていた。入り口右手のカフェスペースには、等身大よりも大きな東方神起の写真がずらりとガラス窓に展示されていた。

窓辺に並ぶ東方神起の特大写真

ファンたちが吸い込まれるように下りていく地下には、ありとあらゆるグッズが売っていた。アイドルの写真や名前が入ったお菓子や文房具はもちろん、顔のリフティング(引き締め)マスクなど美容系グッズにもアイドルの写真。ついつい買ってしまった。スタッフに聞くと、練習室が地下にあり、まれにアイドルが買い物に来ることもあるんだそう。平日の昼間だったが、かなりにぎわっていた。国内よりも海外からの訪問客が圧倒的に多く、特に日本、中国からが多いそうで、欧米系の訪問客も少なからずいた。

スーパージュニアがパッケージのリフティングマスク

最後のお楽しみは、1階のレストランでランチ。事前にトッポッキ(餅を甘辛く炒めた料理)がおいしいという情報を得て来たが、メニューを見ると「スーパージュニアのおすすめ」「EXOの好物」などのメモがあって、気持ちが揺れた。ちょっと多いとは思いつつ、トッポッキのセットと、EXOが好きというチーズカルボナーラを浜平さんとシェア。ちょっと高めだったが味もちゃんとおいしく、K-POPのテーマパークに来たような気分でしばし現実逃避を楽しんだ。

SM名物トッポッキのセット