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ルワンダで野生のマウンテンゴリラに接近 高額料金でも人気の理由は?

アフリカを旅する
葉を食べるマウンテンゴリラの親子=2月27日、ボルカン国立公園、石原孝撮影

アフリカ東部の内陸国ルワンダで、欧米を中心とした観光客をひきつけているものがあります。それは、絶滅危惧種に指定されているマウンテンゴリラの観賞ツアー。周辺国も含めて約千頭しか生息していないのですが、ルワンダには半数以上がいるようです。首都キガリから車で約2時間離れたボルカン国立公園に生息しています。

旅行客は、事前にルワンダ開発局か旅行会社を通じて予約を入れる必要があります。驚くのはその値段。2月時点で、入場料は1人1500㌦(約16万8千円)。ゴリラの保護や国立公園の整備などに使われているようです。

私はこれまでに3回、ルワンダを訪れていましたが、高額な入場料もあって参加したことはありませんでした。ただ、現地の知人から「せっかくアフリカにいるなら、1回は見た方がいい」と何回も言われ、清水の舞台から飛び降りるつもりで参加することにしました(もちろん、自腹です)。

前日に国立公園近くの宿で1泊し、予約日の午前7時に受付に集合。観光客は最大で8人のグループに分かれ、簡単な注意事項を受けます。私は、米国やベルギーから来た観光客と一緒になりました。ガイドによると、15歳以下の子どもは参加できないようです。

野生のマウンテンゴリラの群れを見るため、木や葉で覆われた山道を進んで行った=2月27日、ボルカン国立公園、石原孝撮影

受付場所から車で40分ほど走った後、ゴリラを目指してハイキングが始まります。これがなかなか大変。最初はのどかなお花畑などを歩いていたものの、途中からは険しい山道に。足を滑らせて転びそうになったり、植物のとげがチクチクしたり。ガイドは、私たちより先にゴリラの居場所を探してくれていたトラッカーと呼ばれる職員と無線で連絡を取り合います。

そして、歩き始めてから1時間弱。ついにゴリラと対面する瞬間が。木々をかき分けて4㍍ほど先を見ると、黒い毛に覆われた雄のゴリラが!しかし、後ろ姿しか見えませんでした。「なんやねん!」と思わず突っ込みたくなりますが、ガイドがすぐに私たちを誘導し、ゴリラの正面に連れて行ってくれました。

約3カ月という子どもに乳を与える雌のマウンテンゴリラ=2月27日、ボルカン国立公園、石原孝撮影

ゴリラに触るのは禁止されていますが、距離は近いと3メートルも離れていません。3カ月の赤ん坊ゴリラがお乳を飲んだりゴリラが立ったりと、貴重なシーンも次々にやってきます。ゴリラの保護のため、観賞時間は1時間と決まっており、グループごとに見られるゴリラの群れも決まっています。

私は一眼レフで、ゴリラが木の葉や樹皮を食べているところを撮影していました。そろそろ終わりかなと思ったその時、突然ゴリラが私の方を見て距離を縮めてきました。

樹皮を食べていたマウンテンゴリラ。この直後、記者に向かってきた=2月27日、ボルカン国立公園、石原孝撮影

「あ、まずい」と思ったものの、ガイドから「ゆっくりよけて」と言われ、半歩横にずれました。すると、ゴリラは何事もなかったかのように、私たちの横を通り過ぎていきました。

旅行者のすぐ横を通り過ぎていくマウンテンゴリラ=2月27日、ボルカン国立公園、石原孝撮影

草食動物とは言え、最大で体長170㌢ほどあるゴリラが向かって来るのはなかなかの迫力。10頭以上のゴリラを間近で見た興奮が収まらないまま、下山しました。では、もう1回参加したいかと言われると、「入場料が500ドル以下なら行きたい」と答えるでしょうか。

数十年前には紛争や病気、森林伐採などによって数を減らしていたゴリラですが、近年は保護対策が進み、徐々に増加しています。生息数が順調に増えれば、いつか入場料が安くなる日も来る、かもしれません。