韓国映画にはまって、会社を辞めて韓国に映画留学している私も私だが、K-POPが好きすぎて、日本での仕事を続けながら、毎週行ったり来たりの日韓半々生活を送っているお姉さんがいる。ラジオ「Kiss FM KOBE」でパーソナリティーを務める浜平恭子さんだ。担当番組「4SEASONS」では毎週、注目のK-POPの1曲を紹介し、ゲストに韓国アーティストが来ることも多い。
昨年の春から、韓国に家を借りて毎週日韓を往復する生活を続けている。それ以前もしょっちゅう韓国に通っていて「通算200回は日韓を往復している」と言う。「正直しんどくないですか」と聞いてみても、「全然!」とのこと。韓国の家ではK-POP専門チャンネル「Mnet」をつけっぱなし。韓国のテレビ局の音楽番組収録を見学に行くこともある。「韓国デビュー後に日本デビューすることが多いので、いち早く紹介するためには韓国現地の情報が大事」と、超勉強熱心だ。韓国アーティストのコンサートには年間40回ほど通っている。
きっかけは、東方神起だった。2004年、日本デビューにあたってメンバーが来日した際、大阪でのイベントの司会を務めた。「ほんとにびっくりするぐらいかわいかった!」と、目を輝かす。その目に狂いはなく、一躍トップスターに。それから浜平さんのK-POP漬けの日々が始まった。将来的には、韓国でもラジオのパーソナリティーや、K-POP関連イベントの司会を務めるのが目標だ。そのため、もちろん韓国語も勉強中。学び始めて14年という。
その韓国語力が最近発揮されたのは、7月に韓国で開かれた浜平さんご自身の結婚式。家族や友人への長文の手紙を日本語と韓国語で読み、式場は感動に包まれた。新郎は、大ヒットドラマ「天国の階段」の挿入歌などで知られる歌手のSun You(ソンユ)さんだ。ソンユさんは日本での公演活動も多く、実は私も東京で聴きに行って、美声に酔いしれたことがある。
浜平さんのように、K-POPを理由に韓国へ渡ってくる日本人は少なくない。ファンも多いが、アーティストを目指して来る場合もある。その大成功例が、ガールズグループでは日韓でトップの人気を誇るTWICE(トゥワイス)の日本人メンバー、モモ、サナ、ミナ。浜平さんは、オーディション番組の段階からチェックしていた。「日本、しかも3人とも私と同じ関西出身。親近感もあって応援していました」。ミナについては、オーディション番組以前、大阪の同じダンススクールに通っていた。直接の面識はなかったが、やはりルックスとダンスの実力で、注目の存在だったらしい。
「TWICEのファン層は幅広い」と、浜平さん。コンサートに行けば、小学生のファンもいっぱい。セクシー過ぎる韓国のガールズグループも多いが、日本ではTWICEのような可愛さが受けるようだ。TWICEが所属するJYPエンターテインメントは、次なるプロジェクトとして、メンバー全員日本人のガールズグループを準備中だという。現在放送中のオーディション番組「プロデュース48」には日本のAKB48グループのメンバーが大挙出演していて、ここからも日韓の新グループが誕生予定だ。K-POPを通じた日韓のつながりは、ますます強まっている。