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「国際結婚あるある」とは?

ニッポンあれやこれや ~“日独ハーフ”サンドラの視点~ 

身近になりつつある国際結婚。有名人でも女優の寺島しのぶさんや、タレントの佐藤江梨子さん、卓球の福原愛さんなど、国際結婚をしたカップルが近年たびたび話題になっています。厚生労働省の「夫婦の国籍別にみた年次別婚姻件数」を見ると最新版の2016年の数字として2万1180組のカップルが国際結婚しています。

国際結婚のど真ん中で育った筆者(筆者は父親がドイツ人、母親が日本人です)から見た国際結婚の楽しさや大変さ、つまりは「国際結婚・悲喜こもごも」を、このたび何回かに分けてお届けしたいと思います。

実は世間には国際結婚に対するある種の「イメージ」があるようです。欧州人男性と結婚している日本人の友達は周りから「ヨーロッパの男性ってレディーファーストなんでしょう?うらやましいわ」「ご主人が家事とかやってくれそう!うらやましいわ」などと言われるのだそう。友達は「うちに限ってはそんなことないのに」と少々怒り気味でしたが、「欧米人男性は家事をやってくれそう」というイメージがあるのは、ワークライフバランスや家族のあり方、男女平等などのテーマを扱うとき、日本のメディアでたびたびスカンジナビア諸国などのヨーロッパの国々が紹介されることとも関係しているのかもしれません。

たしかに国には各自「その国のカラー」のようなものがあると筆者は思っていますが、男女平等やリベラルな考え方を謳う国の男性であっても、「その国の出身の男性が『実際に』に家の中で家事や育児を積極的にやっているか」に関しては、身も蓋もない話で恐縮ですが、結局は「人による」ところも大きいです。中には母国(スウエーデンなどのスカンジナビア諸国)に住んでいる時には男性が積極的に家の中のことをやっていたけれど、日本に住んでからは、ワークライフバランスが崩れ、つまりは仕事が忙しくなり、家の中のことに思うようにかかわれないケースもあります。なので人による、というのも勿論そうなのですが、「日本に住んでいるのか」「外国に住んでいるのか」なども関係していますし、その都度のライフステージによっても変わってくるようです。

前置きが少々長くなりました。そんなこんなで、国際結婚の場合も「一概に言えない」部分がたくさんありますが、そのことを前提に【国際結婚あるある】をご紹介したいと思います。ぜひご覧ください。

【言葉の壁】夫婦で会話ができず子供が通訳!?

筆者はドイツと日本のいわゆる「ハーフ」ですが、同じ立場のハーフの人達と話していると、「小さい時からよく親の通訳をしていた」という話をたびたび聞きます。

夫婦になれたということは、恋愛をし、お付き合いする期間も経て夫婦になったわけですから、「完全に言葉が通じない」というわけではありません。互いの国の言葉が片言しかできないと、「ご飯、何食べようか?」「日曜日は買い物しようか?」「何月何日に親が来る」というような、あくまでも「作業連絡的」な会話は成り立つものの、少し会話が深くなると、雲行きが怪しくなる場合も。「こういうことがあるけど、ケースAの場合はこうで、ケースBの場合はこう。でも更に違うケースの場合は・・・」というふうに話が込み入ってくると、会話が一気に難しくなり、子どもが通訳に駆り出される場合が出てきます。

実は小さいときから親の通訳をしている子供は多いのです。笑ったのは、日本と南米某国のハーフの男性の話。「僕はそれこそ5歳ぐらいから『パパ!ママがなんとかって言ってるよ!』というふうに両親の会話の通訳をしていたんだけど、別に嫌じゃなかった。ただ、ぶっちゃけ深刻な話になったり、そういう夫婦が離婚する場合は、どうするんだろうね?子供が離婚届けとかも訳すのかな?」とブラックな冗談を言っていました。幸いその男性の両親は結婚30年の今もラブラブとのこと。幸せそうで何よりです。

ところで筆者の夫はロシアと日本のハーフですが、彼は小さい時からロシア人の母親に付き添い、日本の洋服屋さんでの買い物の際や、母親が好きなレコード屋さん(時代を感じますね)で店員さんとの会話を訳していたのだそう。ロシア人の母親は「郷ひろみ」が好きで、母親がたどたどしい日本語で店員さんに「ヒロミ・ゴー!」と言っても通じず、小学生だった彼が「郷ひろみのレコードはありますか」と店員さんに聞いていたのだそう。

そんなこんなで「親の通訳をする」というのは「ハーフあるある」であるとともに、「国際結婚あるある」でもあるのでした(ダジャレではありません)。
でも最近はアイフォンの翻訳アプリの普及により、「子供」が間に入るよりも、「機械」が間に入ることも多くなり時代を感じています。

欧米人男性はレディーファースト!?

欧米人男性と恋愛をしている日本人女性の中には、相手の男性の「レディーファースト」的な立ち振るまいに感動したという声もあります。具体的にいうと、女性が座る時にさりげなく椅子を引いてくれたり、外に出る際にコートを着せてくれたり、男性がドアを開け先に女性を通してくれる、などです。一部の欧米人男性は確かにこれらのことが板についており女性をエスコートするのが上手く、これにキュンとなる女性も。

こういった欧米流のジェントルマン的な振るまいが素敵に映ることも多いですが、ヨーロッパはドイツで育った筆者からすると「レディーファーストはレディーファーストであり、決してそれ以上ではない」とも思います。

女性のエスコートを含むレディーファースト的な振るまいはあくまでも【習慣の一環】や【マナー】。日本でいえば【土足で畳の上に上がらない】程度のことです。女性が座るときに男性が椅子を引いてあげたり、コートを女性に羽織らせてあげる人が、必ずしも女性を大事にするとは限りません。そういった「レディーファースト的なマナー」が板についていると、どこか「絵になる」のは確かなのですが、だからといってその男性がイコール「物凄くいい人」というわけではありません(笑)ああ、また身も蓋もないことを書いてしまいました。こういった欧米流のマナーやある種のパフォーマンスには不器用であっても、ハートが優しい男性が一番!と個人的には思っちゃいます。

そんなこんなで、国際カップルの場合、ときに互いのエキゾチックな容姿に魅かれたり、レディーファースト的な立ち振る舞いなど、日本人男性とは少し違う「その雰囲気」にほれぼれする場合もあるよう。自分とは違う国の人と恋愛をする場合、一瞬そこにはたしかに「非日常」があります。ただその後、付き合いが長くなると、そこに「日常」が登場するのは、国に関係なく、どのカップルも同じなのかもしれません。