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星空保護に取り組む篠原ともえさん、「地球に住むマナー」を指摘 光害対策を応援

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篠原ともえさん
篠原ともえさん=2024年7月、東京都中央区、関口聡撮影

私は自然豊かな環境で育ちました。地元は東京の青梅市で、母の故郷が伊豆諸島の青ケ島村。青ケ島の夜空は、子どもながらに本当にきれいで、赤や青、黄と、星の色がくっきり見えた。星って、すごくカラフルなんだって感激しました。

そんな私に両親が双眼鏡を買ってくれました。星によって瞬き方が大きかったり、惑星はまっすぐ目を合わせるように光ったり、輝き方に個性があると発見し、魅せられました。

高校時代も天文部でした。その後は、日本各地も、サハラ砂漠も、ハワイも、世界でそれぞれの場所の個性も感じながら星空を見てきました。いろんな場所で星空を見て、ありのままの美しさの価値を知ることが大切なんだ、と感じました。

星の観測を通じて、岡山県井原市美星(びせい)町が目指していた星空保護区を知り、初めて「光害」という言葉を知りました。

まず、光は美しくて明るくて良い影響を与えるものだと思っていたのに、それが害になるという言葉にすごく驚きました。でも、夜空を見るとき、光が気になるときは、自分の手でちょっと傘をさすようにして、見たい星を(光の影響を受けないように)守っていたんです。

岡山県井原市美空町では、光害に配慮した街灯を設置して星空を守っている
岡山県井原市美空町では、光害に配慮した街灯を設置して星空を守っている=パナソニック提供

星空ファンとしては、光が星空に影響する事実を知ることが大切だと考えています。

美星町には「子どもの頃に見た星空と今の星空が変わっていかないように」と活動されている方もいました。美しさの原体験を目の前に広がる世界にも残したいという思いは共感できます。それぞれの地域の星を愛して見守ることが、星空を守る小さな一歩になると信じています。

光が漏れない照明の開発などさまざまな企業努力をしているみなさんを知り、応援することで、自然を守る意識がより広がっていくのではないかと感じています。

私の関心は星空から始まりましたが、動物も、緑も、自然も、地球を守ることにつながっています。豊かな自然に守られて活力をいただく立場だから、地球に住むマナーとして応援してきたい。

私たちが子どものころ見ていた自然から変わってきている現実があり、いま岐路にある。知ることが、自分のアクションにつながる気がします。