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2020年の食のトレンド、マイケル・ブースが大胆予測

マイケル・ブースの世界を食べる
北村玲奈撮影

ソーシャル・メディアのおかげで、食の世界は急変している。ケーキなどのトッピングとして振りかけられるカラフルな「レインボースプリンクル」がはやったかと思えば、次はヴィーガンソーセージ。2020年の食の現場では何が起こるだろう? ここにトレンドを追うためのヒントをお届けしよう。

1)まずは「クリーンイーティング」。超加工食品が体調不良や寿命短縮に直結することは明らかである。だからこそ新鮮で無加工、オーガニックの自然食品であることが多く、砂糖や農薬、保存料、化学薬品をできる限り使わないクリーンイーティングは、アメリカで今一番人気の食事スタイルだ。

2)ヴィーガンの波、ファストフードにも。ヴィーガン主義はすでに端っこの流行からスーパーの棚に置かれるまでになり、肉・乳製品を使わない食品の勢いは食市場に押し寄せている。これに続き、ファストフードもヴィーガン化していくとみる。マクドナルドやKFCなどのチェーン店でも、一部の例外としてでなく、すべてがヴィーガン対応メニューになるかもしれない。

3)日本の柑橘類が世界を制する。ここ数年、料理界を制しているユズだが、ダイダイやスダチ、ヒュウガナツ、デコポンもその味わいの複雑さや繊細さ、甘み、万能さによって、それに続くと確信している。

4)フュージョンという食の新たな国際化。ニューノルディック料理のうねりが打ち出した地産地消だが、その制約を経験したシェフたちは今、視野を広げつつある。元祖ニューノルディック、コペンハーゲンのノーマでさえ、最近では柑橘類やパドロン(唐辛子の一種)など外国の食材を取り入れているのだ。

5)砂糖は次なるタバコである。ここ数年、いくつかの国の政府が砂糖の消費量削減をもくろんでいる。行きつく先はただ一つ、近い将来、砂糖が毒だとみなされるということだ。

6)フランス料理。過去20~30年、世界を魅了してきた和食やメキシカン、スカンディナビア料理だが、そろそろ伝統的フランス料理の豊かさを再発見するときだ。子牛のブランケットよ、もう一度!

7)何はなくともアペロール・スプリッツ。何年か前、このカクテルをいきなりみんなが飲むようになったのを覚えているだろうか。アペロールを販売するカンパリ社のマーケティング戦略が光っていた。実際にはイタリア人は、チナールやセレクト、カンパリ、チンザノなどを使った様々な種類のスプリッツを飲む。近いうちに、あなたのお気に入りのバーにも現れるかも。

8)レモングラスや抹茶に代わるパンダンリーフ。素晴らしく豊かで、甘い味わいはバニラにも似ており、明るい緑色をしている。特にココナツミルクとの相性は抜群だ。

9)食品ロス問題。食料生産量の実に約3分の1を無駄にしている私たちだが、それも変わりつつある。より多くの政府がレストランや小売店の食料廃棄を禁じる法律を導入、代わりに寄付するよう求めるなど、政治課題の中でも重きを置き始めているのだ。

10)プラスチック包装問題。スーパーへの旅から帰るたび、捨てることになるパッケージの量にぞっとする。政府は食品ロス同様、食品包装に使われる衝撃的な量のプラスチックにようやく注意を向け始めたといえる。

もちろん、これら全てまったく的外れかもしれない。ふたを開けてみれば、ツチブタのトーストサンドイッチにウガンダ風キュウリのパンケーキの年になっているのかも……。でも、ここにある10項目が本当にトレンドとなれば、新しい何かはもうそこまで来ているだろう。(訳・菴原みなと)