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日本人の英語力は世界53位 「EF EPI英語能力指数」2019年版発表

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海外留学や語学教育事業などを世界110カ国以上で展開するイー・エフ・エデュケーション・ファースト(EF)は8日、英語能力のベンチマーク「EF EPI英語能力指数」の2019年版を発表した。日本の英語能力指数は、世界100カ国・地域のうち53位で9年連続の下落。英語能力レベルは4年連続で「低い」と位置づけられる結果となった。

EF EPI英語能力指数は、EFが無料で提供しているオンラインの英語能力測定テスト「EF SET」(https://www.efset.org/ja/)の受験結果を元に算出されたもので、2011年以来、毎年発表されている。非英語圏の国と地域の英語能力を追跡して計測しており、指数(EF EPIスコア)の世界ランキングと、指数分布を元に全参加国の英語レベルを「非常に高い」から「非常に低い」の5段階に分類。2019年版の調査対象国は、前年版よりアジア・アフリカ地域を中心に12カ国増え、受験者数は77%増の230万人となった。

日本の英語能力指数は前年より0.29ポイント下がって51.51。順位では前年の49位から53位へ転落した。2011年版では44カ国中14位(指数54.17)で、9年連続の下落。この結果についてEFは、参加国・地域と受験者が拡大したことや、世界全体の英語レベルが向上していることが影響したと分析している。

英語能力が色分けされた地図。青は「非常に高い」、濃緑は「高い」、黄緑は「標準的」、黄色は「低い」、オレンジは「非常に低い」を指している=EF資料より

全体では、昨年2位のオランダが1位に返り咲き、2位はスウェーデン、3位はノルウェーと上位に北欧諸国が並んだ。また、5段階の能力レベルの最高位である「非常に高い英語能力」とされた国は、昨年より2カ国増えて過去最高の14カ国。世界全体の英語能力は上昇傾向にあることが示された。

業種別に英語能力の差を調査した結果では、行政サービスと教育など国内向けの業務が多い業種を除くと、差は最大で10ポイント以内で、あらゆる業種で英語ニーズが高いことが伺える結果となった。また、職務別では、流通・販売や総務・事務などで、他との比較では平均的な英語能力が大幅に低く、職務間の差が出ているという。

EFジャパンのサンチョリ・リー社長は、「今年も日本と他国との相対的な差が顕著に表れる結果となりました。今語学を学んでいる方にとっても世界の中での自分の立ち位置を知るツールとして活用してほしい」とコメントしている。

EF EPI英語能力指数2019年のランキングおよびレポート全文は、EFジャパンのサイトで見ることができる。