今回のテーマ「休み」は、朝日新聞が毎月第一日曜に発行する別刷り「GLOBE」の11月号特集「君たちはどう休むか」から生まれました。働くスタイルがどんどん多様化する今、「休み方」の実験に取り組む世界各地の現場をたずね、成功例、失敗例、さまざまな動きを紹介した企画です。
取材を担当した玉川透記者、大室一也記者からの取材報告の後、さっそくワークタイムに入ります。
■「あなたの休みの課題は?」
お題は「こんな休みをつくりたい!」 5人ずつのチームに分かれ、まずは自己紹介を兼ねて、自分の休みの課題をシェア。
参加者は会社員、フリーランス、学校や官公庁勤務の方など多彩です。「自分の仕事を代われる人がいないので休めない」「フリーなので、『休め』と言ってくれる人がいないと働き続けてしまい、数カ月に1回くらい動けなくなるときが」「起業したてで子どももいて……家でも会社でもいつも追われていて」……働き方、職場によって、出てくる課題は本当にさまざま。ほかのチームメンバーからは、知らない世界の知られざる悩みに驚きの声が。
では、「休みたい!」と思うとき、「働きたい!」と思うのはどんなとき? 頭に浮かんだ考えを、どんどん付箋に書いて張り出します。
「天気のいい日は休みたい」「週末が楽しすぎた後の月曜も休みたい」「それって、『拘束されたくない系』だよね」「そうそう!」……少しずつ、みんなのアイデアが収斂していきます。「家族の記念日は本当は休みたいけど、言い出したらきりがないと思うと言い出しにくい」。その気持ち、分かります。
■休める制度をつくろう!
アイデアをアイデアで終わらせてはもったいない。続いて、この5人を一つの会社に見立て、その「休みたいとき」に休める制度を考えます。司会の川上慎一郎さん(グロービス経営大学院大学)の指示は「一番、突拍子もないアイデアを選んで、経営陣に提案する方法を考えて」。
「仕事は人間関係が大きなストレス。働きたい相手を選べるマッチングアプリをつくる」「部署ごとに『年1回ストライキできる権利』を与える。もう無理となったらストして仕事を全部忘れ、戻ってきたら一生懸命やる」
「雨の日は働かない」「職場にビールを背負ったイヌとネコが放たれる。一緒に働いている人の違う一面が見える」「休みを取ったらお金をもらえる」「役職を全部入れ替え、お互いの立場や気持ちが分かる」……本当に突拍子もないアイデアから極めて現実的な提案まで。各チームから出たアイデアにどれ一つとして似たものがなかったことに、みなさんの発想力の高さを感じました。
川上さんからは、アイデア出しのヒントも。「身の回りをぐるっと360度見渡して、朝起きてから夜寝るまでの自分の行動を考えるのが、たくさんアイデアを出すいい方法」なのだそうです。また「突拍子もないことを考える」のも大事なポイント。「現実的にできること、と考えたらつまらないものしか出てこない。突拍子もないところに、みなさんが本当に思っている本質的なところが含まれているからです」
「普段接することがない職種の人と話せたのがよかった」「距離感が近くて楽しく過ごせた」「記者の話を直接聞けたのがよかった」……アンケートで、嬉しいコメントをたくさんいただきました。「参加者同士で交流する時間をもっと」という意見もいただき、次回以降のイベント作りに生かしていきたいと思います。
■次はみなさんも!
GLOBE+は、読者とのつながりを大切にしたいと考えています。編集部と読者が集まるイベントを今後も随時開いていく予定ですので、ぜひご参加ください。イベントでみなさんから出た「突拍子もないアイデア」から、次のGLOBE+の企画が生まれることがあるかもしれません。お待ちしています。
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