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【英語の名言で学ぶ】ベンチャー企業を速攻倒産させて悟った人生の真理 男は英語でこう言った

やる気が出る名言で学ぶビジネス英語
写真・安河内哲也

■今週の名言

I quit being afraid when my first venture failed and the sky didn't fall down.
(最初のベンチャー事業に失敗しても空は落ちてはこなかったとき、私は恐れることをやめた)

アレン・ニューハースの名言を安河内先生が解説

■名言を味わう

読者の中にはベンチャー事業など、今まさに未知の分野にチャレンジしている方がいるかもしれません。また、社内で新しい仕事を任されてうまくいったり、いかなかったりと一喜一憂する経験をお持ちの方も多いでしょう。

私は、50年以上生きてきたなかで、失敗を重ねてきました。ただ、本がまったく売れなかったときも、講演で大失態を演じたときも、空が落ちてきて命を落とすことはありませんでした。

自分ではとりかえしのつかない大失敗をしたと思っていても、1年、2年すると周囲はたいてい忘れてしまい、まだ気にしているのは自分だけなんてこともありました。

「仕事に人生賭けてます!」「命がけで新規事業に打ち込みます!」といった意気込みを持つのはすばらしい。でも成功するかどうかは、「神のみぞ知る」的な側面も多分にあるもの。失敗した直後は「この世の終わり」と思っても明日はやってくるし、人生は続いていきます。日本のようにある程度自由な国では再挑戦のチャンスもある。 そんな教訓をこの名言から感じとってみてください。

■名言の単語ピックアップ

quit
やめる(動詞)

今週の仕事で使える英単語はquitです。あまりポジティブな単語ではありませんが、ビジネスでは非常によく使われます。

まず気をつけたいのが、動詞の活用がquit、quit、quitとなること。過去形、過去分詞でquittedもあるようですが、一般的な「全部同形」と覚えておけばいいでしょう。名言上のquitは過去形です。

さて、quitと似た単語にstopがありますが、どう違うと思いますか? ざっくり言うと quitは「途中でやめる」、stopは「いったんやめる」こと。

ロングマン現代英英辞典によるとquitは、「to leave a job or school etc, especially without finishing it completely(仕事や学校などをやめる、特に終えることなく)」。

一方stopは、「to not continue, or to make someone or something not continue(継続しない、または人や何かを継続させない)」と真っ先に書かれています。

quitは未完成のまま途中で終わってしまい、再開の可能性はあまりない。stopには一時停止のニュアンスがあるので、再開の可能性も大いに考えられます。プロジェクトの中止が決定し、この先再開されることもないといった場合は、quitを使えばいいわけです。

それでは、ビジネスシーンを想定した、quitを含んだ3つの例文を見ていきます。

We’re very sorry to announce that he is going to have to quit the project.
(大変残念なお知らせなのですが、現在進行中のプロジェクトを彼はやめる運びとなりました)
*quitのお知らせでは、We’re very sorry to announce that…(会社を代表して話す場合はwe)など、残念な気持ちが伝わる表現と一緒に使うのがオススメ。

Quit worrying. Tomorrow is another day.
(心配するなって。明日は明日の風が吹く)
quit+動詞のing形で「〜をやめる、しない」が簡単に表現できる。例:quit smoking(禁煙する)、quit dinking(禁酒する)。

If the program is acting strangely, you should quit and relaunch it.
(プログラムの調子がおかしいなら一度終了してからまた立ち上げたほうがいいよ)
*quitには「(コンピュータのソフトなど)を終了させる」という意味も。relaunchは「再起動する」。

■名言を解剖する

I quit being afraid when my first venture failed and the sky didn't fall down.
(最初のベンチャー事業に失敗しても空は落ちてはこなかったとき、私は恐れることをやめた)

quitは「やめる」という意味の動詞。この動詞の後ろにはよくing形が置かれます。be afraid は「おそれる」という意味ですが、quit being afraidで「おそれることをやめた」となります。

whenはつなぎ言葉の接続詞で「〜のとき」という意味で使われています。my first venture failedのfailは、「失敗する、うまくいかない」という動詞。ここまでを訳すと「私の最初のベンチャー事業がうまくいかなったとき」です。さらに、andでもう1つの文がつながっています。the sky didn’t fall downで「空が落ちてこなかったとき(前出のwhenはこの部分にまでかかってきます)」。

the sky is fallingという表現があるのですが、これは「ある出来事に対して、まるで空が落ちてきて、この世の終わりのように(悲観的で)オーバーなリアクション」を表したもの。立ち上げたばかりの新聞が廃刊となりベンチャー企業が倒産、借金もできてしまったというfailure(失敗)は、若きニューハースにとってまさにthe sky is fallingな出来事だったのでしょう。

名言では今回のように、少し大げさな表現や詩的な表現でインパクトを高めようと狙ったものも少なくありません。「オレの人生、もうおしまい」くらいの衝撃度の失敗をおかしたニューハースですが、そのあと新聞業界でステップアップし、長きにわたって全米一の部数を誇ったUSAトゥデイを創刊するまでに至ったのです。

この先また大失敗をしでかしても、「人生終わっちゃいない。再挑戦のチャンスは来る」ことを示唆するこの名言を思い出して、前に進んでいきましょう!

■今週の1枚

昨年、北海道の帯広に行ったときの1枚。飛行機を降りてレンタカーで雄大な景色を満喫しながら移動していると、夕方の空の様子が妙な感じです。車を止めてよく眺めてみると、ハローを含むいくつかん天体現象が同時に発生中でした。慌ててカメラを手にし、シャッターを押して撮ったショットです。

今週の使える単語はquitでしたが、英語の勉強は毎日長〜く続けるのが大切。だから英語学習に関しては、決して決してI quit!(やめた!)と言わないように! 少しずつでもOKですから毎日続けましょう。

次週(9月23日更新予定)の「やる気が出る名言で学ぶビジネス英語」では、サメに襲われ片腕を失いながらも不屈の精神でプロサーファーになった女性の言葉を取り上げます。自分にとってサーフィンがどんな存在かを語ったその一言は、英語講師の私の職業観にも大きな気づきをもたらしてくれました。

では、どうぞお楽しみに。See you next week!

(構成・山本航)

■「やる気が出る名言で学ぶビジネス英語」は毎週月曜朝に配信します。