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殺害された金正男母子の悲劇

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成恵琳氏の墓。周囲には枯れ葉が積もり、誰かが供えた生花も枯れ果てていた。
成恵琳氏の墓。周囲には枯れ葉が積もり、誰かが供えた生花も枯れ果てていた。

2017年2月、マレーシアの空港で殺害された北朝鮮の金正男氏。同氏の生母で、金正日総書記の2番目の夫人だった故成恵琳氏が眠るモスクワ市内の墓地が荒れるに任せた状態になっている。異母兄弟らを敵視する金正恩朝鮮労働党委員長の意向が働いているようだ。

成氏の墓は、モスクワの西南部、トロエクロフスコエ国立共同墓地の第13区域にあった。ロシアの有名な政治家、将校、俳優などが眠っている場所だ。墓石には「成恵琳の廟(1937年1月24日~2002年5月18日)」、側面には「廟主、金正男」の文字がそれぞれ刻まれていた。

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成恵琳氏の墓石の側面に刻まれた「廟主 金正男」の文字。

ただ、墓の周囲には枯れ葉が積もり、墓石も薄汚れていた。隣接する墓の関係者とみられるロシア女性によれば、訪れる人もなく、成氏の墓だけが荒れた状態になっていた。

成氏は1971年、金総書記との間に、金正男氏をもうけた。金総書記はその後、高英姫氏と親密な関係になり、84年には正恩氏が生まれた。成氏の姉が96年、米国に亡命。成氏も体を壊し、モスクワで暮らした後、同地で客死した。

それでも、金総書記が2011年末に死亡するまで、成氏の墓は北朝鮮政府が管理し、定期的に清掃も行っていた。正恩氏が権力を継承して以降、こうした管理行為も途絶えているとみられる。

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成恵琳氏の墓。周囲には枯れ葉が積もっていた。