トルコ南東部とシリア北部にまたがる地域で6日、大規模な地震が発生し、多数の死傷者が出ている。
アメリカ地質調査書(USGS)によると、最初の大規模な地震は現地時間の6日午前4時17分(日本時間6日午前10時17分)に発生。
地震の規模を表すマグニチュードは7.8で、震源は首都アンカラの南東約 600km にあるトルコのガジアンテップ県ヌルダウの東約26km、深さは17.9kmだった。
さらに6日の午後1時24分(日本時間6日午後7時24分)には再びトルコ南東部を震源とするマグニチュード7.5の地震が発生。
トルコの災害緊急事態対策庁(AFAD)によると、これまでに、トルコ国内の死者は2316人に上る。イスタンブール近くの人口密集地域で1999年に発生し、1万7000人超が死亡した地震以来、最多となった。負傷者数も1万3000人を超えた。ロイター通信が伝えた。
【2月8日更新】
ロイター通信によると、トルコ国内の死者は7日現在、5894人に達し、負傷者は3万4000人を超える。シリア国内の死者は少なくとも1932人という。トルコのエルドアン大統領は7日、被災した南部10県に3カ月間の非常事態を宣言した。
道路の損傷や悪天候、重機材の不足から、被害のもっとも大きかった地域への救助はなかなか進んでいないという。
国際社会も援助に動いている。これまでに70以上の国・地域が援助を申し出ており、その中にはロシアと、ロシアからの侵攻を受けて戦争中のウクライナも含まれている。日本政府はトルコ政府の支援要請を受けて国際緊急援助隊の救助チームを派遣している。
【2月9日更新】
CNNなどによると、地震によるトルコ国内の死者数は9日、1万2000人を超え、シリア国内と合わせて1万5000人に上った。依然として倒壊した建物に多くの人が取り残されており、救助作業が勧められている。ロイター通信は、トルコのエルドアン大統領が8日、地震の被災地を訪問し、初動対応に問題があったことを認めたと報じた。
【2月10日更新】
9日現在、トルコで確認された死者は1万7406人、シリアでは3300人超に達し、両国の死者数は計2万人を超えた。ロイター通信などが伝えた。
被災地は厳しい寒さに見舞われており、時間とともに倒壊した建物に取り残された人々の生存の望みは厳しくなっているが、トルコでは地震発生から約80時間後に6歳の男児が救出されるなど、各地で懸命な救出作業が続いている。9日には震災後初めて、国連の支援車両がトルコ国境を通じシリア入りしたという。