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暖冬だからこそ見に行きたい 日本の冬景色

「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」を探して
雪が降ってきたタイミングで急いで宿から出て撮影した一枚。

こんにちは、絶景プロデューサーの詩歩です。

この冬は近年では例をみない暖冬が訪れ、各地スキー場でも積雪がなかったり、さっぽろ雪まつりも一部で規模を縮小して開催されたりと、観光地やイベントで影響が出ています。

わたしは昨年夏に東京から京都へ移住してきました。いろんな方から「京都の冬は寒いから覚悟しなよ」と言われてきたのですが、今年の冬は驚くほど寒くない。日常生活ではダウンはおろか、ヒートテックすら着ていないという異例の冬となりました。

季節の変化が小さくなったと感じるこの頃ですが、日本の景色の美しさはやはり「四季」が存在することだと思います。今回の記事では、あえて寒さを感じに行きたい「日本の冬風景」を、2020年は見られない景色も含めてお届けします。

野付半島の氷平線ウォーク(北海道)

まずはじめは、北海道道東にある別海町の「氷平線ウォーク」の光景。

どこまでも続く真っ白な大地を独り占め!

こちらは野付湾という外洋とつながった海。真冬の厳冬期になるとその海が氷結して、海の上を歩くという一風変わった体験ができる場所なのです。真っ白で平らな大地は、氷の大地が作り出した「”氷”平線」。一面の雪景色は日本各地にありますが、水平線までの真っ平らな白い大地が見られる場所はとても珍しいです。

氷が薄い部分は歩くと下から海水が滲み出てくる

野付湾は水深2〜5mととても浅い海ですが、氷結するといってもすべてが凍るわけではありません。表面の数十センチだけが凍り、その下は海水があります。

こちらは2020年1月に旅行した際の写真なので、暖冬の今年でも氷平線は現れましたが、それでも部分的に氷結していない部分もあります。野付半島ネイチャーセンターのガイドツアーでは、安全なエリアをガイドしてもらえるので、必ずガイド同伴で訪れましょう。

野付半島は野生動物にたくさん出会える場所でもある

横手かまくら祭(秋田県)

続いてご紹介するのは、東北の冬の代名詞である横手かまくら祭。市内の至るところに大小のかまくらが制作され、ライトアップの景色を楽しんだりかまくらの中に入って地域の方との交流を楽しんだりできるイベントです。

蛇の崎川原に並ぶミニかまくら(橋の上から撮影)

こちらは2018年に訪れた際の写真。地元の皆さんの手によって3,000ものミニかまくらが作られる光景は本当に幻想的です。

ミニかまくらは川原へおりて近くで見ることができる

豪雪地帯として知られる横手ですが、2020年の冬は雪不足とのこと。それでも2月冒頭の雪を集めてかまくらは制作されているようですが、これからイベント本番を迎える中、さらに“恵みの雪”が降ってくれることを祈ります。

銀山温泉(山形県)

続いてご紹介するのは、こちらも豪雪地帯として知られる尾花沢市の「銀山温泉」。

銀山川を中心に温泉旅館が並ぶ銀山温泉

大正ロマンあふれるノスタルジックな町並みが一躍SNSで人気になり、国内外から観光客が訪れる温泉街です。

宿泊した「藤屋」は部屋から温泉街の景色が堪能できた

この銀山温泉の魅力が最大限にみられるのが、雪の降る夜。ガス灯の温かいランプに照らされた温泉街と、夜空に舞う雪の組み合わせが一層懐かしさを感じさせます。

雪が降ってきたタイミングで急いで宿から出て撮影した一枚。

この写真は、新幹線が大雪で運休になるほど雪が降った2018年1月に撮影しました。2020年も降ってはいますが、雪が溶け地面がちらほら見える状況のよう。遠くから日本へ来てくれた方に、少しでも雪景色が楽しんでもらえたらと思うばかりです。

越後妻有雪花火(新潟県)

続いてご紹介するのは、真冬に花火が楽しめる一風かわったイベント。

音楽が流れる中、雪の大地の上で行われる花火大会

こちらは毎年冬に新潟で開催される「越後妻有雪花火」です。大地の芸術祭の冬プログラムとして開催されています。

このイベントの特徴は、冬に行われるというのはもちろん、花火を「アート」の一部として捉え、参加者が作品作りに参加できるというところ。

「光の種」が蒔かれる地面は立ち入りできないようになっている

会場に入場する際に1人ひとつ「光の種」と名付けられたライトが配布され、それを雪の大地へ“蒔く”のです。その種が開花し、雪の大地に花火という花が咲く、というストーリーの作品。2020年は2月末に開催予定で、今のところは雪も順調に積もっているよう。このまま雪の大地が育ち、アート作品が無事完成しますように。

三十槌の氷柱(埼玉県)

最後にご紹介するのは、関東で楽しめる冬の景色。

2017年2月に撮影した三十槌の氷柱。

埼玉県秩父市は「氷柱」が楽しめるスポットが3箇所ありますが、中でも自然の寒さだけで氷柱が形成されるのが「三十槌(みそつち)の氷柱」です。

岩肌に滲み出る湧き水が氷柱群を形成し、大きい年には高さ8m、横幅30mにもなるそう。東京から日帰りでアクセスできるとは思えない、気軽に雪景色が堪能できるスポットです。

人の大きさと比べると、その規模がより分かる

2020年は1月7日に開園したものの暖冬の影響で氷柱ができず、今後も形成が見込めないことから完全閉園を決定したそう。冬はただでさえ観光資源が減るだけに、観光業への打撃も大きいのでは、と思います。

寒すぎたり大雪が降ったりするとまた大変だけれど、毎年恒例のものがなくなるとなんだか寂しくなるもの。これからさらに温暖化が進行すれば、これまで見られていた景色が見られなくなる可能性も出てきます。「行きたい」と思った場所は、行けるうちにぜひ訪れておきたいものですね。

この記事で、暖冬の中でも少しでも真冬の気分を味わっていただけたら幸いです。