退職前の人は65歳で退職することを予想しているが、実際の退職年齢はこれより8年早い57歳であることが分かった。また、退職した10人に4人は老後の備えがなく、退職後の月の所得が半分に激減した――。サムスン生命研究所は、このような内容の「韓国人の退職準備2018」を7日、発表した。首都圏及び五つの広域市に住む25~74歳の非退職者1953人と、50~74歳の退職者500人を対象にアンケート調査を行った。
調査の結果、非退職者が予想する退職年齢は平均65歳だったが、退職者500人が実際に退職した年齢は平均57歳だった。勤労基準法上の定年の60歳を超えて働くことを予想する人が多いが、実際は定年に満たず退職する人が多いということだ。早期の退職を決めた理由は、健康の問題(33%)、辞職勧告など非自発的退職(24%)が多かった。
このように突然退職を迎えるケースが多いが、老後の備えは十分とは言えない。退職者の41%は「退職の準備をまったくできていなかった」と答えた。また、退職者の世帯の22%は公的年金もその他年金も加入している年金がまったくなかった。国民・個人・退職年金の「三層年金」すべてに入っていたのはわずか3%だった。
また、退職者の世帯の所得は退職直前の所得の約54%の水準に下がった。退職者は、最低限の生活を維持するのに月197万ウォン(約19万7千円)必要と答えたが、実際は178万ウォン(約17万8千円)支出した。
退職者の世帯のうち、借金を抱える世帯は19%で、平均7千万ウォン(約700万円)だった。特に50代の退職者の世帯の半数以上(53%)が借金を抱えていた。
親のいる退職者10人のうち6人は親に毎月平均32万ウォン(約3万2千円)を援助し、25歳以上の成人した子どものいる退職者の16%が月平均50万ウォン(約5万円)を援助していた。親や子どものために支出する退職者の世帯が多いことが分かった。
退職後の人生観は、男女で違いが見られた。離婚しない代わり、別居するなど生活空間を別々にする「卒婚」について、50代の男性退職者は11%が賛成だったが、女性は34%が賛成だった。また、男性退職者は配偶者(33%)、友達(25%)、孫(16%)と一緒に過ごすのが楽しいと答えた一方、女性は子ども(31%)、友達(23%)、孫(17%)の順で、配偶者間のギャップが見られた。
(2018年10月8日付東亜日報 チョ・ウナ記者)
(翻訳・成川彩)