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イヴァンカでもチェルシーでも、次期米大統領の娘は稀な力を持つ

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チェルシー・クリントン(左)と、 イヴァンカ・トランプ=Reuters

“Whether Ivanka or Chelsea, America’s next first daughter will hold unusual power”

7月28日付 ワシントン・ポスト紙

チェルシー・クリントン(左)と、 イヴァンカ・トランプ=Reuters

イヴァンカ・トランプとチェルシー・クリントンは、それぞれの親が政治的に正反対の立場にあり、激しい選挙戦の最中だ。だが、記事によると、共通点がたくさんある。children of privilege(特権階級の子供)として育ちながら、両親には深刻なmarital discord(夫婦間の不和)や不倫問題があった。子供の時から真面目で優秀。金髪の美人。結婚して、育児をしながら親のキャリアをサポートしている。イヴァンカはトランプ社の副社長、そしてチェルシーはクリントン財団の副会長と、ともに重要な役割を担っている。興味深いことに、2人は私生活では友達だったそうだ。しかし現在は両大統領候補の激しい対立もあり、関係はon hold(保留)状態だというが。

2人とも、dutiful(忠実な)娘だ。記事によれば、イヴァンカは共和党全国大会で講演をして、父ドナルドのperceived flaws(欠陥と思われている点)についてcounter(反論)した。チェルシーは民主党全国大会で、母ヒラリーを聴衆に紹介した。イヴァンカは父親への女性からの支持をshore up(てこ入れ)することに重点を置くと予想される。一方チェルシーは、母親をhumanize(人情と温かみあるものにする)よう頑張るだろう。記事の筆者は、来年1月の大統領就任式の後、何かの任務がdrop on her lap(転がり込んで)きた場合、2人とも拒否しないと見る。
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かつて、フランクリン・ルーズベルトの娘は彼の右腕として活躍したが、それ以降の大統領の娘は、まだ学生だったからか、政治にあまり興味を持たなかったからか、親の政治活動をあまり手伝わなかった。ビル・クリントンはすでにほかの活動で忙しいため、first gentleman(大統領の夫)としての仕事はあまりしないと予想される。トランプの現婦人メラニアはプライバシーを好む人なので、公の活動を避けたがるかも知れない。そのため、どちらが選挙に勝っても、久しぶりにfirst daughter(大統領の娘)がfirst lady(大統領夫人)のようにconsequential(影響力を持つ)役割を果たすことになりそうだ、と記事は結論づけている。今後の2人の活動から目が離せない。
7月28日付 ワシントン・ポスト紙)