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ブログで日本の存在感、現地の事情にも心配り @シンガポール

私の海外サバイバル 更新日: 公開日:
ニンジャガールズの3人で。動画も写真も愛機のキヤノンで撮影している。 photo: Imura Aya

私のON

主にマレー系、中華系、インド系の各民族が暮らす人口約550万の都市国家。ブロガーの影響力が強く、タレント並みの人気の人もいる。

「ニンジャガールズブログ」という英語の動画ブログを始めて3年になります。ニックネームは「さくら」。「つばき」「らん」の日本人女性2人とともに、自分たちで企画・出演・撮影した動画や記事をアップしています。

テーマは「日本人から見たシンガポール」。新聞社主催の動画ブログ賞で2年連続で優勝したり、有名誌の表紙に載せてもらったりしました。

高校で米国留学し、中国の北京大学に進学したのですが、家族の事情で20歳で帰国。JR北海道の特急列車内で売り子をしていたとき、英語や中国語の車内アナウンスや駅員の英会話講師も経験し、働く喜びに目覚めました。リクルートへの転職、マカオでのベンチャー企業勤務を経て、26歳で結婚して夫の出身国シンガポールに移住しました。

ブログを始めたのは、ほんの思いつき。この国に住む数万人の日本人の存在感が高まるといいなと考えました。

多民族で成り立ち、政府の力が強く、そして日本に占領された過去も持つこの国では、なるべく誰も傷つけないテーマや言葉を選ばないといけません。「名物料理といえば(中華系の)チキンライス」という言い方は控え、中華、マレー、インドの各民族の料理から一つずつ挙げるぐらいの心遣いは必要です。

私のOFF

気持ちをうまくコントロールできることが強みです。態度の悪い店員に当たったら「注文したものが出てきただけよかった」。料理に髪の毛が入っていたら「ゴキブリじゃなくてよかった」と。

ここでは英語や福建語などが混ざった「シングリッシュ」が使われています。人々のリアルな意見が潜む街角のシングリッシュに耳を澄まし、この国の「肌感覚」を身につけています。

(構成 GLOBE記者 江渕崇)

いむら・あや

1983年生まれ。北海道で生まれ育つ。海外暮らしは米国ユタ州、中国の天津と北京、マカオに続き5都市目。ブログ運営のほかに、マーケティングの仕事も手がける。