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「トランプの壁」試作品、8種類が完成 ツートンカラーも

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米税関・国境警備局撮影の動画を元に作成

試作品ができるまで

建設されたのは太平洋に面した米南部サンディエゴで、メキシコとの国境近くのオタイ・メサ地区。試作品はコンクリート製が4種類、その他の材料が4種類の計8種類で、高さ、幅とも約9メートル。

米税関・国境警備局撮影の動画を元に作成

米税関・国境警備局が公開した映像をみると、8枚の壁はメキシコとの国境に沿って十数メートルおきに横一列に並んでいる。表面は灰色や肌色が多いものの、上半分が紺色で下が灰色の「ツートンカラー」のものや、下半分が格子状になっていて反対側が見通せる「シースルー」のデザインのものもあった。

試作品は当初予定より数カ月遅れて9月に着工し、1026日にすべて完成した。1~2カ月かけて、壁の上をよじ登ったり、地下にトンネルを掘ったりする「難易度」を確認するという。

米税関・国境警備局撮影

ただ、トランプ氏に建設費の負担を求められたメキシコ側は拒絶しているうえ、米議会も巨額費用の捻出には消極的なままだ。トランプ氏が最大120億ドル(約13000億円)と見込む建設費のめどは依然、立っていない。ロイター通信によると、米当局は建設費のめどがつかなくても、老朽化した既存の壁の代替用に試作品のデザインの一部を採用する可能性があるという。