【深呼吸の必要】社会人3年目、仕事のせいで胃痛のあなた。ここで1回落ち着こう!

こんにちは!
いつも楽しく読んで下さっているみたいで、すごくうれしいです。
読者のみなさんにとって、たとえ自分の悩みではなくても、置き換えて考えた時に何かの役に立てばと考えて、いろいろ書いています。
悩みを読みました。
まず、なんでも3年くらいまでは楽しいです。
仕事も、例えば結婚も。
わたしも日本に来て2〜3年までは「来たばかりだから、日本のことも日本語もわかるわけがない」と間違いなどを大目に見てもらっていたけど、そこからは「4年も日本にいるのに〜」と突然周りの反応が変わりました。
だから、相談内容にとても共感できました。
相談者さんは褒められることもあるそうなので、安心しました。
この仕事に向いていないってことではないですね。
注意されれば落ち込むのは当たり前のこと。
かなりわかりやすく会社の利益に関係する仕事内容みたいで、常にフルパワーで動かなければいけないですね。
うん、多くの人はそうです。
あと少し気になったのですが、注意されるのは相談者さんだけではないですよね?
他の社員もきっと言われています。
わたしはお弁当屋さん、ウェートレス、ホステスと芸能界の経験しかないけど、芸能なんてテレビで失敗すれば何百万人、何千万人も見ていて、下手したらそのままもうスタッフに使ってもらえません。
だから常に緊張してベストを尽くそうとします。
お弁当屋さんのときは、何かを入れ忘れているのでは? 重さを量り間違えたのでは? と。
ホステスとしては、お酒も入っていますので、失礼なことを言ったのでは? などといつも気にしていました。
もちろんこうして気にすることって、とても大事なことです。
でもね、踏ん張りすぎると逆効果のときもあります!
落ち着こう!
ここで1回落ち着こう!
もしかしたら相談者さんは、わたしから思いっきり元気な作品を紹介されると期待していたかもしれない。
でも、あなたに必要なのは、落ち着くことと深呼吸をすることです。
落ち着けば失敗しにくくなります。
わたしはかなりの慌てん坊でした。
行動もおしゃべりも。
そんな生活がほとんどずっとでした。
いつもどこかで空回りして、うっかりミスが目立った。
例えば、わたしはスタイリストをつけてないので、全部自分で服を用意します。
きっと、用意しながら次のことを考えてしまっていたんでしょう。
名古屋まで行って、出演の準備をしたら、衣装の靴が片方しかなかった、なんてことも(笑)。
これもミスですよね。
でもわたしは結婚して落ち着きました。
そして素晴らしい映画をたくさん見て、気持ちをコントロールできるようになりました。
だから相談者さんにオススメしたいのは「深呼吸の必要」です。
「深呼吸の必要」は2004年に公開された作品です。
長澤まさみさん、谷原章介さん、香里奈さんが出演していて、彼らのとても初々しい姿が見られます。
平たくこの映画を説明すると「サトウキビを刈ってるだけ」ですけど、もちろんその中にはさまざまな悩みや葛藤があります。
なぜこの若者たちは沖縄まで来て、この民家でお世話になって、アルバイトでサトウキビを刈って、こんな時間を過ごしてるのか?
みんなサトウキビを刈るのは初めての経験。
民家のお父さんお母さんの初日の温かい笑顔と言葉で早くも癒されたわたし。
期日までに収穫が間に合うのかがとても重要ですが、一生懸命やる人、なかなかコツを覚えられない人、さまざまだけど、時間が経つにつれ、慣れた手つきで刈る姿にホッとします。
でもやはりこの生活に慣れなかったり、不憫(ふびん)な生活環境にうんざりしたりするのもわかる。
そこでリーダー的存在の「田所」を演じる大森南朋さんが大きく関係してきます。
わたしはランチ休憩のシーンが好き。
努力をすれば、おなかもすく。
サトウキビ畑にパラソルを立てて、おいしそうに食べている姿に、あの空の下の香りすら感じます。
でもなぜ彼らはここに来ているのか、新しい仲間を作り、どんな気持ちになっていくのか、そしてどう成長するのか。
誰もが彼らの心のどこかに入り込んで、寄り添いたいと感じます。
香里奈演じる「ひなみ」は小さい時の水泳大会の前、お父さんに「深呼吸して」と言われたことがありました。
速くはならないけど、楽しくなるよ、と。
確かに。
すごく納得しました。
これを見れば、悩むのは自分だけじゃない、そして必要とされると、人って喜んで輝くんだって気づきます。
見終わると、とっても清々しい気分になります。
そのお陰で心も落ち着きます。
ぜひこの作品の登場人物たちと一緒に呼吸をして、癒しを感じていただきたい。
作品中では時間がゆっくり流れていきます。
明日からちょっと違う気持ちで会社に向かっていけると思いますよ。
(朝日新聞社の経済メディア『bizble』から転載しました)