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圧勝でない限り、アメリカ大統領選はその日には決着しないかもしれない

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Workers prepare ballots from a drop box for the mail sorting machine during the presidential primary at King County Elections ballot processing center in Renton, Washington, U.S. March 10, 2020.  REUTERS/Lindsey Wasson
米ワシントン州で3月10日、米大統領選予備選の投票用紙を区分機にかける準備をする職員たち=ロイター

Barring a landslide, what's probably not coming on Nov.3?  A result in the race for the White House.

6月23日付 ワシントン・ポスト紙

世界中の人々が、11月3日のアメリカの大統領選挙に注目している。選挙日の夜は結果発表が待ち遠しい。しかし、今回の結果はすぐには分からないだろう。この記事ではその理由を示す。

先日、予備選が行われた州では、コロナの感染を恐れた多くの人がabsentee ballot(不在者投票)をしたため、選挙管理者はavalanche(殺到)する票の確認にcontend with(取り組む)必要があった。何千通もの郵便をwade through(苦労して開票した)影響で、結果が数日間にわたってhang in the balance(どちらに転ぶかわからない)選挙もあった。さらに、コロナの影響で投票所が減少し、選挙管理者として働ける人も少なくなるといった問題が発生したため、投票に訪れた人は夜12時を過ぎても順番を待たされた。

このstark(厳しい)前例と同じことが、11月の大統領選挙でも起きる可能性が高い。有権者が外出を恐れる事態が続けば、郵便で投票する割合は予備選より多くなるかもしれない。選挙結果にpivotal(極めて重要な)影響を及ぼす州でclose race(接戦)となれば、結果がでるまでに数日あるいは数週間かかる可能性もある。そのため、barring a landslide(圧倒的な勝利が起こらない限り)、今までとは異なり、国民の忍耐力が試される。ブッシュとゴアが争った2000年の選挙の際は、acrimonious(苛烈な)再集計が行われ、選挙の35日後に最高裁判所の判決によって選挙結果が決められた。

この問題をめぐり、トランプは何度も郵便投票に疑問を投げ掛けている。郵便投票によって多くの不正が起こり、他国が選挙に介入するという根拠のない主張をしている。トランプ自身も過去の選挙で郵便投票をしているが、国民の不安を煽り立てる発言が続く。

ある歴史学者は、結果が発表されるまでに長い時間が必要になった場合、選挙がrigged(不正に操作されて)いるかどうかに関してmayhem(混乱)が起こるという。「どちらかがsubstantial margin(大差)で勝った方がいい。decisively(決定的に)勝てば、国民は満足する」。確かに、そう望むしかないだろう。