1. HOME
  2. Learning
  3. 困難な時代、それでも心折れないために ノーベル平和賞受賞者の名言

困難な時代、それでも心折れないために ノーベル平和賞受賞者の名言

やる気が出る名言で学ぶビジネス英語 更新日: 公開日:
安河内哲也撮影

■今週の名言

Hope is being able to see that there is light despite all of the darkness.

(希望とは、暗黒の状態でも光があると見ることができる力だ)

■名言を味わう

コロナ禍で世界中が痛い目に遭っている年ですが、お先真っ暗にさえ感じられる脅威を前にしても希望を失わず、何とか乗り越えようとする人間の底力といったものも浮き彫りになったと言えるのではないでしょうか。科学技術、インターネットなどを駆使して突破口となる光を探すことで、元通りとまではいかないまでも、経済、社会生活共にずいぶん戻ってきているのでは?

第二波、第三波が来るとも言われていますが、希望を持ち続け一致団結して行動していけば、壊滅的な崩壊を防ぐことは可能。ツツの言葉の根底にある、どん底にいても希望を持ち続けることの大切さを痛感するyearに、2020年はなっているように思えてなりません。

■名言の単語ピックアップ

despite

〜にもかかわらず、〜をよそに

ちょっと小難しい単語というイメージがあるかもしれないdespiteですが、まず品詞は何だと思いますか?

正解は前置詞です。そう、ですからinやof、forなどの仲間です。despite...で「〜にもかかわらず」という意味になります。前置詞なので直後には名詞、または動名詞が来ます。

ビジネスシーンを想定した例文を見てみましょう。

Our presentation was successful despite the lack of preparation.

(準備が足りなかったにもかかわらず、我々のプレゼンテーションは成功した)

*lack of...で「〜の欠如、不足」。

Despite the extremely hot weather, the turnout for our outdoor launch party was very good.

(猛暑にもかかわらず、我々のローンチパーティーの人出はとてもよかった)

*turnoutは「(パーティーや集会、催しなどの)参加者数、出席者数、人出」という意味の名詞。launch partyは、新商品発売などを記念したパーティーのこと。

The project failed despite everybody’s effort.

(みんなの努力にもかかわらず、プロジェクトは失敗した)

I managed to finish all my deadlines this week despite not feeling too well.

(あまり体調がよくなかったにもかかわらず、今週締め切りの仕事すべてを何とか終えることができた)

*manage to...で「何とか〜する」。not feeling too wellで「あまり体調(気分)がすぐれない」。

Despite being told to make sure everything was correct before his submission, he ended up having several errors.

(すべて正しいかどうかしっかり確認してから提出するよう言われていたのにもかかわらず、彼はいくつかの誤りをしてしまった)

*end up ...ingで「結局(最後には)〜になる(で終わる)」。

このdespite...は別の言い方に置き換えると、in spite of...となります。意味はまったく同じで使い方も同じです。つまりdespiteの部分をin spite ofに置き換えるだけでOKです。

We went jogging despite the bad weather.

We went jogging in spite of the bad weather

(悪天候にもかかわらず、私たちはジョギングに行った)

意味も用法も同じではあるものの、despiteは文語的、in spite ofは口語的という違いがあります。中にはdespiteはよりフォーマルで、in spite ofはよりカジュアルと考える人もいるようです。

新聞の見出しなどではin spite ofではなくdespiteばかりを目にするのは、despiteが文語的であることに加え、単純に短くてスペースを取らずに済むという理由もあるのかもしれません。

ビジネスeメールでは「〜にもかかわらず」という言い回しは頻繁に使うと思います。よくある間違いがdespiteをin spite ofと混同して(×)despite ofとしてしまうことです。「despiteは単独で」と覚えておきましょう。

では次に、despiteとin spite ofとセットでよく使う表現を3つ紹介していきます。

まずは、despite onselfとin spite of oneselfです。「不本意ながら、意に反して」という意味になります

I frowned in front of my boss despite myself.

(自分の意に反してボスの前でしかめ面をしてしまった)

She laughed in spite of herself in the middle of an important meeting.

(大切な会議の最中に彼女は自分の意に反して笑ってしまった)

despite everything とin spite of everythingもよく耳にします。「すべてのことにかかわらず→いろいろあったにもかかわらず→それでも」という意味です。会議中やスピーチで「大変だけれども頑張っている、よくやっている」などと、社内やチームを称えたいときに使えると思います。

This year has been tough economically. But despite everything, the company has survived.

(今年は経済的に厳しくなっています。それでも我が社は持ちこたえています)

despite the fact that... とin spite of the fact that...も目にします。これは直訳すると「〜という事実にかかわらず」ということですが、通常「〜にかかわらず」のあとにthat節で文の形を作りたいときにthe factでつなぐ、といった感覚になります。

Despite the fact that his contract expired a couple months ago, he’s still at work.

(彼の契約は数カ月に切れたにもかかわらず、彼はまだ働いている)

ただしdespite the fact that とin spite of the fact thatは単語も多く回りくどい表現とされるため、althoughやeven thoughと置き換えたほうがいいと指摘する辞書や文法書もあります。

ということで、上の例文は以下のように言い換え・書き換えができます。

Although his contract expired a couple months ago, he’s still at work.

ご覧のようにalthoughやeven thoughにしたほうがすっきりしますね。「ビジネス英語では丁寧に、だから長めのセンテンスで話す・書くほうがいい」と考えている人もいるかもしれません。

でも多忙なビジネスの世界では「wordy(冗長な)よりbrief(簡潔で)アンドplain(率直な)」な英語が好まれます。短い言い換えが可能なものは、どんどん取り入れていきましょう。

■名言を解剖する

Hope is being able to see that there is light despite all of the darkness.

(希望とは、暗黒の状態でも光があると見ることができる力だ)

今回の名言における文法のポイントは、動名詞とbe able to、そしてthat以降の名詞節です。

beingはbe動詞が動名詞になった形で、「〜であること」という意味でしたね。そしてbe able to...は、「〜する能力がある、〜し得る」という意味。直後の動詞はsee(〜を見る)ですから、「希望というのは、見る能力があることである」となります。

では何を見る能力なのか? これについてはthat節(thatから最後の単語darknessまでが長い名詞節になっています)以下で説明がされています。

there is lightは「光がある」。despite all of the darknessは、「暗やみのすべてにもかかわらず」。all of...は「〜全部、すべて」という意味ですから「darkness(暗やみ)のすべて」となりますが、ピンとこないので「暗黒」と訳しました。

■今週の1枚

フィリピンのスラム地区へ、ボランティアの方に随行し撮影させてもらったときの1枚です。見かけた子供たちはニコニコして元気いっぱいでした。そんななか食事の手を止めて、遠くを眺めている女の子に遭遇。物思いにふけっているようにも見える彼女の視線の先には、何が見えていえるのでしょう?

さて次週(8月3日更新予定)の「やる気が出る名言で学ぶビジネス英語」は、アメリカの著述家、リッチー・ノートンの言葉をフィーチャー。sunsetに言及した短文ですが暗記しておくと、美しい夕日を見るたびにきっと元気になれるはずです。

どうぞお楽しみに。See you next week!

(構成・山本航)

■「やる気が出る名言で学ぶビジネス英語」は毎週月曜朝に配信します。