ジェシカ・シンプソンが遠回りして見つけた結婚の「名言」

そんな彼女、ニックとは3年ちょっとで離婚。その後、元NFL選手と再婚、3人の子を出産し、幸せな家庭を築くいっぽう、自身のファッションブランドを立ち上げるなど、ビジネスでも成功を収めているとのこと。
少し遠回りして幸せを見つけた、ジェシカの結婚観やいかに? では、今週も張り切って名言を見ていきましょう!(安河内哲也)
A marriage doesn’t have to be perfect, but you can be perfect for each other.
(結婚ってものは完璧である必要はない。けれどお互いいとって完璧な存在でいることはできる)
結婚生活というものは、2人が思い描いていた完璧なものにはなり得ないし、なる必要もない。完璧な結婚はなくとも、互いにとって完璧なパートナーであることはできる、といったことを述べた言葉です。
結婚すれば行き違いもあるし衝突もある。けれども、お互い「やっぱりこの人じゃなくっちゃ!」といった関係になることは可能だ、ということを言いたかったのではないでしょうか。
完璧な結婚生活&夫婦の関係を求めすぎると疲れてしまうし、イライラもする。心地よい存在にお互いなることができたら、きっとハッピーに過ごせるでしょうね。
marriage
結婚、結婚生活
marry
~と結婚する
「ビジネス英語でなぜmarriageをチョイスする?」と思っている方もいるかもしれません。でも、結婚は人生における重要な節目の1つ。さらに、職場や仕事にも大きな影響を及ぼす可能性のある事柄ですから、動詞marryも含めて、この機会にしっかりおさらいして、使いこなせるようになっておきましょう。
まず、動詞のmarryから見ていきましょう。実のところこのmarry、日本人が英語として使いこなすのがけっこう難しい単語なのです。
marryは、後ろに名詞が来る他動詞として主に用いられます(ちなみに自動詞は、後ろに名詞を取らずに終わることができる動詞です)。
自動詞と他動詞の両方で使える動詞はかなりあるのですが、他動詞で使うのが一般的、または自動詞で使うのが一般的と、「どちらか一方でよく使う」ケースもあ
ります。
そして、marryは他動詞として使うほうが一般的なんですね。例えば、「僕、去年結婚したんだ」と言いたいときに、よくI married last year.と言ってしまいがち。
でも実はこれ、正しくないんです(意味が通じないということはなく、ほぼほぼ理解されますが)。正確に言うのであれば、I got married last year.となります。
では、I marry...の形で正しく使うにはどうすればいいのでしょう? そう、後ろに目的語が必要となる他動詞として使うので、marry+人と直後に人を持ってきて「〜と結婚する」という形にするのが正解となります。
I married Jessica last year.
(僕はジェシカと去年結婚した)
となるわけです。I married her.とかI want to marry you.とか代名詞が来ることもあります。また、プロポーズするならPlease marry me. やMarry me.、またはWill you marry me?と後ろに自分(me)を持ってきます。
「〜と」という結婚相手を省いて述べる場合は、既に紹介したようにget marriedという受動態の表現を使います。本来は「結婚する」より「めとられる」という日本語に近いget marriedですが、とにかく「誰と」の部分を言わずに「結婚する」と伝えるならget marriedを使うと覚えてください。
I got married.
(結婚したんだ)
*過去形は既に結婚しているとき。
I’m getting married.
(私、結婚するんです)
*これから結婚する(近い将来結婚する)ときは、現在進行形を使う。
また、既婚者であることを告げる場合は、I’m married.と言います。結婚している状態にあるということなので、be動詞を使うのです。
では、get marriedの後ろに「〜と」と結婚相手を付けたい場合はどうすればいいのでしょう? 正解は接続詞のtoを使います。
I got married to Jessica.
(ジェシカと結婚した)
I married Jessica.とI got married to Jessica.は同じ意味になります。
また、既婚者であると状態を説明する際に、その結婚相手が誰か一緒に述べる場合も同じく、I’m married to Jessica.とtoが付きます。
「〜と結婚する」と、結婚相手を示す前置詞がwithではなくtoであることを意外に思うかもしれませんね。実はbe married withという言い方もあるのですが、これは「既婚で(結婚していて)子供がいる」という状態を表します。つまりwithという前置詞が子供のありなしや、何人いるかを示す前置詞になるのです。
Jessica is married with three kids (children).
(ジェシカは既婚で子供が3人いる)
He’s married with no children.
(彼は結婚しているが子供はいない)
このようにmarryを使って英語を口にしようとすると、状況によって言い方が変わってくるので、思った以上に難しくなります。ですからmarryは、例文にたくさん触れ使い方を頭に叩き込んだ上で音読もしっかり行い、とっさの場面でも正しく使いこなせるようになってください。
また、marryが完璧になったら、divorce(離婚する)、remarry(再婚する)といった関連動詞についても同じように学び、セットで押さえておくといいでしょう。
そして、marryの名詞形がmarriageですね。Jessica’s first marriage lasted only three years.(ジェシカの最初の結婚は3年しか続かなかった)のように使います。
ではここでmarriageを使った、頻出表現を紹介しましょう。
early marriage(早婚)
late marriage(晩婚)
arranged marriage(見合い結婚)
shotgun marriage(できちゃった婚)
marriage of convenience(政略結婚、打算的結婚)
marriage for money(お金目当ての結婚)
happy marriage (幸せな結婚)
broken marriage(破綻した結婚)
またビジネスシーンでは、marriageはmerger(<企業や組織の>合併、合同)の意味で使われることがあります。corporate marriageで「企業合併(統合)」という意味になります。
Making a corporate marriage work is not always easy.
(企業合併をうまくいくようにするのは、必ずしも楽なことではない)
さらにmarriageは、mergerの引き合いとしてよく出てきます。
A merger is like a marriage. You never know your partner’s true character until it’s official.
(合併は結婚のようなもの。パートナーの本性は正式に一緒になるまでわからない)
A marriage doesn’t have to be perfect, but you can be perfect for each other.
(結婚ってものは完璧である必要はない。けれどお互いいとって完璧な存在でいることはできる)
have to...は「〜しなければならない」という意味ですが、don’t(doesn’t)have to...なら「〜しなくて(も)いい」という意味になります。ですからここでは、「結婚は完璧である必要はない」と言っています。
A marriage doesn’t need to be perfect.と言い換えてもいいでしょう。
but you can be perfect for each otherは、「しかしお互いにとって完璧であることはできる」ということです。be perfect for each otherで「(カップルとして)ぴったりである」「お互いにぴったりの相手である」という意味です。
「お互いに」とあることからもわかるように、ここでのyouは複数になります。ただ「あなたがた」というよりは、総称的に人を指しているので「人(カップル)は誰でも」といった意味合いになります。ただこのように漠然と人を指す場合、日本語では訳さないほうがしっくりくることが多くなります。
さて、今回のジェシカさんの結婚に関する名言を、英語に当てはめて考えてみました。
Your English doesn’t have to be perfect, but you can be a perfect communicator.
(あなたの英語は完璧である必要はない、けれどもパーフェクトな意思伝達者になることはできる)
私たちは英語のノンネイティブスピーカーです。ノンネイティブがパーフェクトな英語を操ることはまあ無理な話です。けれども完璧な英語でなければコミュニケーションがうまく取れないかというと、決してそんなことはありません。完璧ではない英語をどうにか操って、意志の疎通をうまく図っていこうではありませんか!
マクロレンズを買ったので、珍しく近所の花屋さんでバラを買ってきて撮った1枚です。スタジオボックスの中にバラを入れ、文房具屋さんで買った色紙をバックに敷き、両側からストロボを焚いて、被写体が美しく写りますようにっと念じながら撮影に挑みました。
さて次週(3月16日更新予定)の「やる気が出る名言で学ぶビジネス英語」は、あのスティーブ・ジョブズの言葉をフィーチャー。アップル社の共同創業者が残した数ある名言の中から、顧客と製品開発の関係に言及したコメントを取り上げます。
どうぞお楽しみに。See you next week!
(構成・山本航)
■「やる気が出る名言で学ぶビジネス英語」は毎週月曜朝に配信します。