ちなみにneedは、助動詞として使われる場合もあります。You need not have done it.(それをする必要はなかったのに)などと言うときですね。まあ、ほとんど使わないので覚える必要はありませんが……。「同じ単語でも品詞が2つ、3つと複数の場合がある」ことだけを、しっかり頭に入れておいてください。
では大切なneedの用法その1として、動詞の使い方をまず見てみましょう。I / We need that report now.で、「今すぐレポートが必要だ→今すぐレポートを出しなさい」と、強い要求を表すことができます。
またneedの後ろには、不定詞をくっ付けてI need to go to / attend the conference this afternoon.(今日の午後会議に出る必要がある)とすることもできます。つまり、toを使って文をつなげることもできるわけです。
さらに否定の形を用いる場合は、You don’t need to make the same presentation tomorrow. (同じプレゼンを明日やる必要はありません)のように、「しなくていいよ」という要件を伝えることができます。こうした動詞の形の「必要である」「必要とする」「しなくていい」はプライベートでももちろん使いますが、物やサービスの交換で成り立つビジネスの世界では、使用頻度がことさら高いと言っていいのではないかと思います。
例:There’s a pressing need for a new assessment.(新しい評価の切迫した必要性がある)
例文では、pressing need forと名詞needの直後にforという前置詞が配置されています。need for…で、「の必要性」という意味になります。forのイメージとして「~を求めて」というのがありますが、まさにここでのforはそのイメージにどんぴしゃです。need for a rapid decision(早急な決定の必要性)、need for additional financing(追加融資の必要性)、need for monitoring(監視の必要性)、need for product improvement(製品改善の必要性)などなど、ビジネスで必要な事柄は、このneed for...で幅広く表現できますよ。
では、ビジネスの場面を想定した3つの例を挙げていきます。
We need you to come up with a new marketing strategy for next year.
(来年のための新しいマーケティング戦略をあなたにひねり出してもらう必要があります) *動詞で使うneed。to不定詞を続ける前に目的語youが入っているのは、ディランの名言と同じパターン。come up with...は「(アイディアなど)を思いつく、考え出す」。
Do you need me to work late tonight?
(私、今晩残業する必要ありでしょうか?) *Do you need me to...?は仕事上で相手が自分に求める事項を確認するためのテッパン表現。
Our company should meet the consumers’ need for reliable products.