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日本より長い米国の学校の夏休み。子どもをどうする?

働くママのシリコンバレー通信
サマーキャンプの会場。今日のプログラムはこれからカヤック=写真はいずれもタラ・グリーンバーグ撮影

アメリカは広いのでエリアにより異なりますが、一般的に申し上げて、アメリカの学校の夏休みは長い!私の子供が通うシリコンバレーの公立小学校では10週間あります。これでも短くなった方で、最初の年は11週間ありました。11週間といえば、ほとんど三ヶ月。一年の4分の1がお休みって、これちょっと、長すぎと違います?

昨年は、6月の半ば にLast day of School が終了後、日本に帰国し3週間神戸の実家の近くの小学校に体験入学をさせてもらいました。そして、サンフランシスコに戻り時差ボケを直して、10日間家族旅行、自宅に戻ってきてもまだ半分も終わっていません。私としては、そこまでくると経済的にも精神的にもやりきった感があります。

グランパにサマーキャンプ会場近くのバス停まで送ってもらいます。「第二の子育て世代」とされる祖父母世代が送迎する姿も多く見かけます。

日本の小学校の場合だと、5週間経過するとそろそろ夏休みの宿題の追い込みに突入し、新学期モードに気持ちが切り替わる頃ではないでしょうか? アメリカは夏休みが終わった段階で学年が変わるので、そもそも宿題自体がありません。

では、これだけ長いアメリカの夏休み、子供たちは何をしているのか?

私が小さかったときがそうであったように、アメリカでも昔は子供だけで自転車に乗って海や公園で一日中遊んだり、友達の家に出かけたりといったことがあったようです。今では、11歳、12歳くらいまでは子供だけで外出してはいけない、一人で留守番もさせてもいけない、という法律が州ごとに存在するので、短時間でも放っておくわけにはいきません。

両親が共働きでなかったとしても、2ヶ月半以上子供の面倒をフルで保護者がみるのはなかなかのストレスです。そういうわけで、民間が運営している水泳、テニス、フェンシング、スケードボード、カヌー、アウトドアなどのスポーツ系、または、ピアノ、ミュージカル、演劇、LEGOなどのサマーキャンプに送り込むことが多いのですが、サマーキャンプといっても、年齢が低いうちは泊りがけのスリープオーバーキャンプではなくデイキャンプといって、朝送りに行って夕方迎えにいくパターンが多いです。

人気キャンプ「Camp Keff」のPR動画。ユダヤ系団体の主催ですが、実はユダヤ系以外のお子さんの方が多く人気です。ほんの少しユダヤ教の要素も入りますが、水泳やアートなども充実しています。民間のキャンプ運営企業や習い事教室のほか、YMCAや教会などもサマーキャンプを実施しています。

早めに申し込むと50ドルオフになるEarly Bird の申し込みが真冬の2月ごろから早々に始まります。人気があり、コストパフォーマンスが高いプログラムになると申し込み初日の日付が変わったとたんにパソコンの前で待機していた保護者が登録するので、あっという間に満員御礼。「アリアナ・グランデのコンサートのチケットくらい難しいんだねー」。私の子供がつぶやきました。友達は入れたのにごめんよー。

夏をどうするか、といった親同士の情報交換も4月ごろから活発になります。

11週間通して同じキャンプに参加するわけではないので、毎週送迎先も時間帯も微妙に変わってきます。そうなると、同じキャンプに通わせる近所の保護者と相談して、一緒に乗せて行ってもらったり、帰りはこちらが迎えにいったりする、カープールの相手を見つけて調整します。

兄弟がいるとよりスケジュールが複雑になり、チームワークが必須。この保護者同士のコミュニケーションが結構大変で、やりとりはスマートフォンのテキストだったり(メールはほぼ使いません)、カープール用のアプリも多数でていますし、Googleカレンダーで共有したりして、やりくりします。

名前を伝えてサマーキャンプにチェックイン。高校生や大学生がバイトやボランティアとしてキャンプをサポート。

今年はわたしの方が夏に大きなプロジェクトがあって身動きがとれないので、夫の長期出張に便乗して、日本のおじいちゃんおばあちゃんの家から日本の小学校に通わせてもらうことを検討しました。

日本もその傾向がありますが、アメリカの子育ては、おじいちゃん、おばあちゃんのサポートなしでは成り立たなくなりつつあります。ブーマーズ(52-70歳)は、「第二の子育て世代」と呼ばれており、べったりと毎日孫たちの世話をみるのではなく(むこうも疲れますよね)、週に何日か送迎を手伝ったり、子供同士を遊ばせるプレイデイトに連れて行ったりというパターンが主流です。

しかし、今回、80歳代半ばの両親からは、私もいるならともかく、二人で9歳児の面倒をみる自信がない、と断られました。高齢出産のデメリットの一つです(涙)。

結局、東海岸にいる主人の家族のところに数週間送りこみ、そこからキャンプに参加することになりました。どう考えても、朝9時にキャンプに送って行って、シティに1時間かけて通勤し、午後3時に迎えに戻るというのは非現実的です。キャンプのプログラムによっては夕方6時まで預ってくれるところもありますが、追加料金が発生します。

「行ってきまーす」。初めての知らない環境でとてもナーバスだったようですが、笑顔で出発した娘。安心しました。

ベイエリアでは、まだまだバブルが続いていて、アメリカでも他のエリアとは違い、キャンプ代も1週間で$450以上 (約5万円以上)になることも多く、非常に高額。二人子供がいると夏のキャンプ代だけで100万円かかることもざらです。テック企業に勤める高所得層が多いシリコンバレーではありますが、どの家庭にとっても経済的に大きな負担となります。じゃあ、ベビーシッターを雇えば、とも言われますが、かかる費用はほぼ同額です。

そして、共働きの場合、ノンストップであれやこれやとキャンプのスケジュールを詰め込み気味になりますが、子供にとって「暇だなあ、何しようかな」くらいの空白な時間が必要なのもまた事実。これだけたっぷり時間があるのは夏休みくらいですから。そうでもしないと、すべてが受動的になり、自分で考えて何かしようというクリエイティブな思考力が鍛えられない気がしています。

ともあれ、今年も子供が楽しく健康で、充実した夏を過ごしてくれたら何よりです。

夫の家族に作ってもらったお弁当持参。私が作るのとはちょっと内容が違いますが...