●韓国体育大学テコンドー学科教授 丁局鉉(55)
大学を目指す人たちが増えていたころ、テコンドーを学ぶ大学の一部門が独立して単独の学科となり、それは増える傾向にあった。しかし今は学生数が減り始めて、テコンドー学科も影響を受けている。今後は学科の数も減っていくかもしれない。
韓国体育大学テコンドー学科の規模は1学年で40人ぐらい。今の卒業生たちは、一つの道場でずっと働くということは、あまりしなくなった。だから道場の運営についてしっかり学ぶ機会が持てず、自ら道場を経営しようとする人もあまりいない。
統計をとっていないので傾向を数字で表すことはできないが、海外に出る卒業生たちも多い。私自身、知人が教えていた米ヒューストンの道場に行き、そこで道場経営について学んだ。こうした経験を積むことで、人々に伝えることが増えていく。また英語を学んだことで、海外の学生たちにもテコンドーを教えることができるようになった。
若い世代には、ぜひ海外に出てほしい。今はテコンドー学科の卒業生だけでなく、どんな分野でも就職は厳しい。どんどん世界に出ていって、自ら学んでほしい。
チョン・グッキョン
1961年3月生まれ。テコンドーの世界選手権で4回優勝。
●テコンドー学科2年 尹俆媛(19)
テコンドーは世界的に普及したスポーツだし、手と足があればどこでもできるスポーツだから、さらに広がる可能性があると思っています。
私は小学校1年の時からテコンドーを始めました。ずっと習う立場にいるわけです。大学で学んでいるといっても、教える側としてはまだ至らない部分が多い。教える技術と英語を身につけて、卒業後は海外で教えたいと思っています。
米国に行きたいけれど、費用的なものもあるから、ちょっと難しいかもしれません。中国は広い国だからチャンスも多いと思う。ぜひ中国でテコンドーを教えてみたいです。
ユン・ソウォン
1996年11月生まれ。
●テコンドー学科2年 李承俊(20)
テコンドーの専門用語はとても多くて、動きの奥も深い。もっともっと追究してみたいと思い、テコンドー学科で学ぼうと決めました。
大学のプログラムで10日間、中国に教えに行ったことがあります。それ以来、将来は海外で教えたいという思いを強くしました。
米国はもちろん、アフリカにも行ってみたい。それぞれの国や地域で価値観や受け取り方が違うはず。その違いを、テコンドーを教えることを通して経験してみたいんです。
イ・スンジュン
1996年1月生