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【ワンダー 君は太陽】何度観ても優しい涙が……。いろんな悩みに効く、大好きな映画

働くあなたへ シネマサプリ 更新日: 公開日:

「こんなことで悩んでいる」「モヤモヤすることがあって気分が上がらない」――。仕事か私生活かを問わず、ビジネスパーソンが抱えるお悩みは多種多様です。前に進みたいあなたへ、映画コメンテーターでタレントのLiLiCoさんが、おすすめ映画という処方箋(しょほうせん)を通じて元気をお届けします。

■待ってるだけじゃ何も来ない。飛び込んでみる

みなさんこんにちは!

今までさまざまなお悩み相談をいただき、「その悩みにはこの映画が合うのでは?」といろいろオススメしてきました。

もちろんその映画を観(み)て、全てが解決するわけではないけど、ちょっとしたヒントになってくれればと思って。

あとは自分の努力。

待ってるだけでは何も来ないし、努力しなければ同じところで足踏みすることになります。

もちろんそれでもいい。

成功したいとか、トップに立ちたいとか、みんながそれを望んでいるわけではない。

ただ、ムッとした表情で、何もしないで、それで「良いこと何もない」と愚痴ってるのは大きく間違ってます。

わたしは毎日を楽しく過ごしたいと思っている人間です。

しかも、やりたいことができたら、その世界に飛び込むのはわたしにとって当たり前。

ちゃんと向き合いたい。

そこにはいろんな発見もあって、知らない世界を知ると“財産”が増える。

わたしがプロレスラーになったとき「LiLiCoはどこに向かってるの?」と言われたけど、退屈な発言だなぁと思った。

その人はきっと道からハズレる勇気ないね。

やらないで、後から愚痴ってる人間になるより、試してみて楽しい経験をして、それによってまた新たな目標ができて、ハッピーな方が全然いい。

今回がラストになってしまいました。

お便りをいただくたびに、「みんなちゃんと読んでくれてるなぁ」と感じました。

話す言葉はその場では強くてインパクトがあるけど、書く言葉はまたちょっと違う。

わたしは“おしゃべり”のイメージがあるかもしれないけど、実は書いているときのほうが楽しい。

日本語は美しいし、みんなの言葉も読めてうれしかった。

■周りは関係ない。ちゃんとその人を見よう

今回はお便りからではなく、いろんな悩みを和らげてくれるわたしの大好きな映画を紹介。

疲れたとき、自分が輪の中からちょっと外れたと感じたとき、「寂しい」「悲しい」と思ったとき、イライラしたとき、それと、もちろんハッピーなときでも。

『ワンダー 君は太陽』。

何度も観てるけど、毎回泣く。

悩みには涙活(るいかつ)も効果的よ!

『ワンダー 君は太陽』から
© 2017 Lions Gate Films Inc. and Participant Media, LLC and Walden Media, LLC. Artwork & Supplementary Materials © 2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

小学校5年生の男の子、オギーのお話。

個性的なルックスで生まれたから、今まではお母さんが勉強を教えてたけど、学校に通うことになる。

ルックスのせいでイジメにあって、お父さん、お母さん、そしてお姉さんの前でつい拗(す)ねて、ワガママを言ってしまうオギー。

そう、みんなオギーに注目する。

オギーが中心。

ご機嫌斜めかなぁ、今日の気分はどうなのか……とか。

オギーも構ってもらえることに慣れていた。

でもこの映画の物語は、オギーではなく突然、他の登場人物の目線で描かれ始めます。

そこから大きく印象が変わります。

オギーからその人の主観に移ると、どう感じるのか。

その人の心の中の状態がわかる。

そして、どんどん違う人の目線に移動していきます。

『ワンダー 君は太陽』から
© 2017 Lions Gate Films Inc. and Participant Media, LLC and Walden Media, LLC. Artwork & Supplementary Materials © 2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

これがたまらなく感動的。

中心人物ではない人を知ることによって、全く違う見方になる。

人に優しく接することもできるようになります。

そう、全てはあなたを中心に回ってるわけではない。

隣にいる親や兄弟、友達もいろいろ感じる。

冷静に考えたらそんなことは当たり前だけど、つい自分中心になってしまう人がいます。

例えば、うわさでは嫌な人だと聞いてたけど、会ってみると良い人。

そんなことありますよね。

「みんなその人が苦手だから、わたしもお付き合いするのやめよう〜」と思ってしまうでしょう。

『ワンダー 君は太陽』から
© 2017 Lions Gate Films Inc. and Participant Media, LLC and Walden Media, LLC. Artwork & Supplementary Materials © 2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

でもね、ちゃんとその人を見よう。

それがこの『ワンダー 君は太陽』の1つの大きなテーマ。

みんないろいろ抱えてます。

表向きには元気で強い人もね。

■いろんなジャンルの映画に触れてハッピーに

そして“本当の強さとは?”も大切なメッセージ。

それは人のことを気にして、優しくすること。

正しいことか優しいこと、どちらかを選ばないといけないときは優しさを選ぼう。

お父さん、お母さん、お姉さん、友達、さまざまな登場人物に共感できます。

『ワンダー 君は太陽』から
© 2017 Lions Gate Films Inc. and Participant Media, LLC and Walden Media, LLC. Artwork & Supplementary Materials © 2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

キャストもすごい。

お母さんを演じるのはジュリア・ロバーツ。

とあるシーンで、あの『プリティ・ウーマン』へのオマージュも感じますが、総合的にいろいろ考えると、本作のロバーツは『プリティ・ウーマン』よりも『エリン・ブロコビッチ』よりも素晴らしい。

彼女の代表作。

オギーに友達ができたときの、母としての戸惑いと幸せが混じり合う表情は、何度見ても感動します。

そしてお父さんにはオーエン・ウィルソン。

コミカルな演技も人気ですが、今回は理解力のある父親。

『ワンダー 君は太陽』Blu-ray&DVD 発売中 Blu-ray:5,280円(税込) DVD:4,290円(税込) 発売元:キノフィルムズ/木下グループ 販売元:ハピネット・メディアマーケティング

優しい涙を流して、映画からいっぱい学べることを感じてほしい。

偏らず、ジャンルの違うものもチェックして、たくさん観て、いろんな考え方を学んでいれば、悩みが悩みになる前に自分の中で解決法が見つかるかも。

そうしたらこの世にもっと笑顔が増えるし、笑顔が増えれば友達も仕事仲間もハッピーになります。

みんなが自分のナンバーワンに出会えますように!

今までありがとうございました♡

(朝日新聞社の経済メディア『bizble』から転載しました)