■待ってるだけじゃ何も来ない。飛び込んでみる
みなさんこんにちは!
今までさまざまなお悩み相談をいただき、「その悩みにはこの映画が合うのでは?」といろいろオススメしてきました。
もちろんその映画を観(み)て、全てが解決するわけではないけど、ちょっとしたヒントになってくれればと思って。
あとは自分の努力。
待ってるだけでは何も来ないし、努力しなければ同じところで足踏みすることになります。
もちろんそれでもいい。
成功したいとか、トップに立ちたいとか、みんながそれを望んでいるわけではない。
ただ、ムッとした表情で、何もしないで、それで「良いこと何もない」と愚痴ってるのは大きく間違ってます。
わたしは毎日を楽しく過ごしたいと思っている人間です。
しかも、やりたいことができたら、その世界に飛び込むのはわたしにとって当たり前。
ちゃんと向き合いたい。
そこにはいろんな発見もあって、知らない世界を知ると“財産”が増える。
わたしがプロレスラーになったとき「LiLiCoはどこに向かってるの?」と言われたけど、退屈な発言だなぁと思った。
その人はきっと道からハズレる勇気ないね。
やらないで、後から愚痴ってる人間になるより、試してみて楽しい経験をして、それによってまた新たな目標ができて、ハッピーな方が全然いい。
今回がラストになってしまいました。
お便りをいただくたびに、「みんなちゃんと読んでくれてるなぁ」と感じました。
話す言葉はその場では強くてインパクトがあるけど、書く言葉はまたちょっと違う。
わたしは“おしゃべり”のイメージがあるかもしれないけど、実は書いているときのほうが楽しい。
日本語は美しいし、みんなの言葉も読めてうれしかった。
■周りは関係ない。ちゃんとその人を見よう
今回はお便りからではなく、いろんな悩みを和らげてくれるわたしの大好きな映画を紹介。
疲れたとき、自分が輪の中からちょっと外れたと感じたとき、「寂しい」「悲しい」と思ったとき、イライラしたとき、それと、もちろんハッピーなときでも。
『ワンダー 君は太陽』。
何度も観てるけど、毎回泣く。
悩みには涙活(るいかつ)も効果的よ!
小学校5年生の男の子、オギーのお話。
個性的なルックスで生まれたから、今まではお母さんが勉強を教えてたけど、学校に通うことになる。
ルックスのせいでイジメにあって、お父さん、お母さん、そしてお姉さんの前でつい拗(す)ねて、ワガママを言ってしまうオギー。
そう、みんなオギーに注目する。
オギーが中心。
ご機嫌斜めかなぁ、今日の気分はどうなのか……とか。
オギーも構ってもらえることに慣れていた。
でもこの映画の物語は、オギーではなく突然、他の登場人物の目線で描かれ始めます。
そこから大きく印象が変わります。
オギーからその人の主観に移ると、どう感じるのか。
その人の心の中の状態がわかる。
そして、どんどん違う人の目線に移動していきます。
これがたまらなく感動的。
中心人物ではない人を知ることによって、全く違う見方になる。
人に優しく接することもできるようになります。
そう、全てはあなたを中心に回ってるわけではない。
隣にいる親や兄弟、友達もいろいろ感じる。
冷静に考えたらそんなことは当たり前だけど、つい自分中心になってしまう人がいます。
例えば、うわさでは嫌な人だと聞いてたけど、会ってみると良い人。
そんなことありますよね。
「みんなその人が苦手だから、わたしもお付き合いするのやめよう〜」と思ってしまうでしょう。
でもね、ちゃんとその人を見よう。
それがこの『ワンダー 君は太陽』の1つの大きなテーマ。
みんないろいろ抱えてます。
表向きには元気で強い人もね。
■いろんなジャンルの映画に触れてハッピーに
そして“本当の強さとは?”も大切なメッセージ。
それは人のことを気にして、優しくすること。
正しいことか優しいこと、どちらかを選ばないといけないときは優しさを選ぼう。
お父さん、お母さん、お姉さん、友達、さまざまな登場人物に共感できます。
キャストもすごい。
お母さんを演じるのはジュリア・ロバーツ。
とあるシーンで、あの『プリティ・ウーマン』へのオマージュも感じますが、総合的にいろいろ考えると、本作のロバーツは『プリティ・ウーマン』よりも『エリン・ブロコビッチ』よりも素晴らしい。
彼女の代表作。
オギーに友達ができたときの、母としての戸惑いと幸せが混じり合う表情は、何度見ても感動します。
そしてお父さんにはオーエン・ウィルソン。
コミカルな演技も人気ですが、今回は理解力のある父親。
優しい涙を流して、映画からいっぱい学べることを感じてほしい。
偏らず、ジャンルの違うものもチェックして、たくさん観て、いろんな考え方を学んでいれば、悩みが悩みになる前に自分の中で解決法が見つかるかも。
そうしたらこの世にもっと笑顔が増えるし、笑顔が増えれば友達も仕事仲間もハッピーになります。
みんなが自分のナンバーワンに出会えますように!
今までありがとうございました♡
(朝日新聞社の経済メディア『bizble』から転載しました)