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『イカゲームの次はこれ』と注目、『マイネーム』 どんどん強くなる韓ドラ女性キャラ

現地発 韓国エンタメ事情
『マイネーム』主演のハン・ソヒ=Ji Sung Jin撮影 

■「かっこいい女性を描く」

Netflixシリーズ『マイネーム: 偽りと復讐』独占配信中

『マイネーム』の主人公ユン・ジウ(ハン・ソヒ)は、殺された父の敵を討つため、父の親友だったという麻薬組織のボス、チェ・ムジン(パク・ヒスン)のもとで訓練を受け、「オ・ヘジン」という名で警察に潜入する。父は警察に追われていたからだ。10月15日の配信に先駆けて釜山国際映画祭(10月6~15日)で3話まで上映され、ハン・ソヒはじめ出演者や監督、脚本家がトークイベントに参加した。同じネットフリックスオリジナルシリーズの『イカゲーム』が世界的な大ブームを巻き起こす中、次の注目作として『マイネーム』にも関心が集まった。

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脚本のキム・バダ氏は「私はもともとアクションやノワールのジャンルが好きなんですが、かっこいい男性の役が出てきたら、あの役を女性が演じたらどうなるかなって想像していました」と話し、「かっこいい女性」を描くことが「マイネーム」の脚本の中心にあったことを打ち明けた。キム氏も女性だ。

ハン・ソヒはドラマ『夫婦の世界』や『わかっていても』などで知られるが、繊細なイメージが強かった。『マイネーム』出演のためにアクションスクールに通い、10キロ増量したというハン・ソヒは「10キロには筋肉だけでなく脂肪も含まれています。チョコパイが好きなんです。運動量が増えたらその分食べる量も増えました」と、はにかんだ。

切れのあるアクションを見ると、当然何らかの格闘技の経験者だろうと思ったが、「ヨガやピラティスもやらないぐらい運動はしてこなかった」と言う。相当な努力家らしい。キム・ジンミン監督は「ハン・ソヒさんがあまりにも熱心なので、後からアクションスクールに合流した俳優たちもがんばらざるを得なくなった」と話した。

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アクションもアクションだが、どんな困難にもめげずに立ち向かうジウの闘志はハン・ソヒの表情からひしひし伝わってきた。脚本のキム・バダ氏は「ジウは復讐の過程を通してアイデンティティーを取り戻し、確信を持っていく人物」と言う。ジウの強さは肉体的な強さだけでなく、精神的な強さでもあった。

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■豪快さが売りのコメディーも

一方、地上波では最近、女性検事が主人公のドラマ『ワン・ザ・ウーマン』が人気を集め、11月6日の最終回は17.8%の高視聴率を記録した。イ・ハニ演じる検事チョ・ヨンジュの豪快なキャラクターが人気の理由だ。言葉遣いも荒っぽく、口では誰にも負けないが、さらに体を張ったけんかも強い。暴力団にもひるまず、初回冒頭から次々に男たちを倒していく。ヨンジュは記憶喪失になるが、豪快なキャラはそのままだ。「強い女」を通り越して「強すぎる女」が突き進むコメディーだった。ヨンジュのキャラクターは「サイダーのような魅力」と評価された。サイダーのようにはじける痛快さで視聴者を楽しませた。

かつてドラマの主演は20代の若い女優が多かったが、最近は30~50代の女優主演ドラマが目立っている。イ・ハニは30代後半、現在放送中の『智異山』主演チョン・ジヒョンは40歳、『調査官ク・ギョンイ』主演イ・ヨンエは50歳だ。

『智異山』の主人公ソ・イガン(チョン・ジヒョン)は山岳レンジャーとして、険しい山、荒れる天候にもおじけず人命救助のため奔走する。『調査官ク・ギョンイ』の主人公ク・ギョンイ(イ・ヨンエ)は前職刑事だが、後輩に頼まれ、奇妙な連続殺人事件の捜査に乗り出す。優雅なイメージだったイ・ヨンエがボサボサの頭でガラの悪いキャラクターを演じ、視聴者に衝撃を与えている。

『マイネーム』主演のハン・ソヒ=Ji Sung Jin撮影 

韓国では2018年に性被害を告発する#MeToo運動が広がったのをきっかけに、作り手だけでなく、視聴者の意識も変化してきた。それに伴い、ドラマの女性キャラクターも変化し、弱い女性、守られる女性のキャラクターはあまり見られなくなって、個性的でパワフルな女性キャラクターが増えてきた。『ワン・ザ・ウーマン』の視聴率の高さを見れば、強い女性キャラの活躍は当面続きそうだ。