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サラ・オレインさんに聞く、オーストラリアの新しい旅のかたち

Sponsored by オーストラリア政府観光局
サラ・オレインさん。オーストラリアのロットネスト島にて

自然と動物、人間が共存する地上の楽園

5歳から本格的にバイオリンを弾き始め、数々のコンクールで優勝、また3オクターブもの音域を操るサラ・オレインさん。音楽漬けの日々の癒やしだったのがオーストラリアの自然だ。

「シドニーは都会ですが、家のバックヤード(*1)がブッシュ(*2)というのが当たり前の環境で、野生動物や自然がコンクールのプレッシャーや疲れの癒やしでした。友達とのブッシュ探検や、薪を拾って夜空の下でキャンプなど。音楽の先生ともシドニーの北にあるレーンコーブ国立公園を散歩してリフレッシュしていました」

*1 直訳では裏庭だが、ここでは家の裏側の意味。オーストラリアは住宅街と自然が近いところも多い。
*2 森や雑木林のこと

日本の国土のおよそ20倍もの面積を誇るオーストラリアは、「海でも山でも自然へのアクセスが良いです」とサラさんが言うように、シドニーをはじめとした都市からでもすぐに自然豊かなエリアを訪ねることができる。サラさんが小学生の頃から授業でブッシュウォーク(*3)を楽しんでいたように、人と自然と旅の距離が近い。

*3 森や雑木林、山を散策することで、オーストラリアやニュージーランドでよく使われる言葉

「オーストラリア人は“Take it easy”をモットーにしている方も多いです。ここには、自然とともに生きる意味と価値が詰まっています。人生の楽しみ方をわかっていて遊ぶことにすごく真面目な国民性なので、仕事の前にサーフィンに行く方も多いですし、時間を見つけてはよく旅に出かけます。日常生活から離れ、癒やしや学びなど目的をもって旅をするのがオーストラリア人の旅のスタイルです」

オーストラリアを旅すると、自然に対する意識がおのずと身につく。だからこそ、「旅を楽しみ」ながら、環境保護や地域貢献ができる国として、オーストラリアはこれからの「コンシャストラベル」な旅先としてぴったり。

ロットネスト島にはビーチが63か所もあり、たくさんの海洋生物を観察できる ©オーストラリア政府観光局

サラさんは10代で初めて一人旅へ出かけた。行き先はシドニーから飛行機で4時間ほどの西オーストラリア州のパース。「パース沖のロットネスト島に生息している有袋動物のクオッカは世界一幸せな動物と言われています。ここで暮らすクオッカや野生動物が本当に幸せそうだと一人旅で見て感じました。自然と動物、人間が共存する地上の楽園がオーストラリアにあると思います」

ロットネスト島にいるクオッカ

旅で芽生えた、森林やサンゴ礁への思い

野生動物、海や山といった自然の豊かさと愛(いと)おしさ、大切さをオーストラリアで育ち、旅をしながら学んでいったサラさん。オーストラリア国内を旅することで、自分が「楽しむためだけの旅」だけではなく、「相手(環境・文化・社会)のためになる旅」を考えられたからこそ、動物保護や環境問題は、遠くで起きていることではなく自分事だ。2019年秋から20年2月まで続いた過去最大のオーストラリア森林火災で数多くの野生動物が命を失った際にも、積極的にチャリティー活動を行った。「ブラックサマー」と呼ばれたこの悲劇では、少なくとも10億の動物が犠牲になったと言われている。

「涙も出ないくらいショックでした。日本にいる私に何ができるかを考え、まず自ら寄付をしました。ただ一人の力では、できることには限界もあります。オーストラリアの自然に助けられてきた私は、日本の方にもこの事実を発信しなければという使命感もあり、チャリティーオークションを開催することにしたんです」

オークションに何を出品するかも迷いに迷った。新しく何かを作れば二酸化炭素が排出され、火災の最大の原因とされる地球温暖化にも影響があるからだ。そして、「すでにあるものを」とベストアルバムのために制作したパーカを提供することに決めた。落札された全額をオーストラリアの野生動物保護団体「WIRES」に寄付した。

「ベストアルバムのタイトルは永遠を意味する『Timeless』なのですが、Timelessではない命の儚(はかな)さを、今回の森林火災では痛いほど感じました。森林だけではありません。世界遺産のグレート・バリア・リーフのサンゴ礁群も失われつつあります。これからも、オーストラリアが世界に誇る自然や動物が危機に直面していることを知ってもらう活動をしていきたいです」

グレート・バリア・リーフの一角にあるハート・リーフ。自然にできた美しいハート形のサンゴ礁だ © Tourism Whitsundays

これも、オーストラリアで自然にふれる旅をしてきたからこそ芽生えた意識だ。現在、山火事の被害を受けたコミュニティーでは再建が進み、植樹をしたり野生動物が戻りつつある。これらの地域を訪れることによって、復興への取り組みを支援することもできる。

サラさんがチャリティーオークションに出品したパーカ

旅は、「学び」と「視野を広げる」

そんなサラさんの旅のモットーは、「今を生きる」。この言葉には、「今でしかできないことを学び、視野を広げる」ということも含まれているそう。「オーストラリアでも、他のどの国に旅に出るときも、なるべく多くの人や文化にふれたいと思っています。本当はもっとたくさんの言語を学んで、現地の言語を通じて文化の本質にふれたいとも思っています。それが美しいことばかりにふれる旅ではなく悲しい現実に直面することもあるかと思います、そういった環境に刺激を受けることも大切です」

オーストラリアは野生動物との距離が近い。写真はペリカン

音楽活動をはじめてからのサラさんの旅は、やはり音楽が深く関わる経験が濃い思い出として残っているそう。たとえば、イタリアでは、音楽のルーツを探る旅をした。
「ミラノのヴェルディ劇場でイタリア、オーストラリア、日本の音楽を披露する機会に恵まれました。地元の方との温かな交流、素晴らしい食文化と自然、歴史ある建築物とすっかりイタリアに恋しましたね」
モロッコでは五感を刺激される旅をした。マルチリンガルのサラさんだが、モロッコは言葉が通じない旅先。「はじめてのエキゾチックなアロマの香りやはじめてのタジン鍋にも感性を刺激されました。世界遺産のアイット・ベン・ハドゥで歌い、ラクダに乗った砂漠で凍える寒さの中、星空の下、オーストラリアと日本の曲を歌い、忘れられない経験になりました」

アボリジナル・アーティストの有名ソプラノ歌手デボラ・チータムさんとコラボレーションも

オーストラリアの雄大な自然と文化で力をチャージする旅を

「日本人の方が愛してくれるオーストラリアのポイントはたくさんあるのですけど、まだ知られていないオーストラリアの姿もたくさんあると思います」と言うサラさん。その、まだ知らない姿を深く知ることで、旅の楽しみ方もかわってくると言う。とくにサラさんがおすすめするのが、オーストラリアの先住民、アボリジナルピープルの文化やコミュニティーを知る旅だ。現地で直接交流して理解を深めてほしいと願っている。

西オーストラリア州ケープ・レベックにあるクールジャマンでは、先住民の文化を学べるツアーがある ⓒオーストラリア政府観光局(「サステナブルな旅のアイディア7選」より)

「オーストラリアの雄大な自然もかわいらしい動物も、その魅力を深く知り説得力のある言葉で伝えてくれるのはアボリジナルピープルの方々です。世界で最も古くから土地と結びつき暮らしてきた彼らが案内してくれることによって、オーストラリアの本当の知識を得ることができます。自然や大地を語る方としては、彼ら以上の方はいないと思います。アボリジナルピープルを知ることで、オーストラリアが多文化社会ということもより理解できるはずです。シドニーを歩くといろいろな言語が飛び交っているのですが、多文化社会ということを知っているとまた印象が変わると思います」

アボリジナルピープルは、オーストラリアの音楽やアート、小説、神話や歴史などにおいて大事なテーマを伝えてくれる。彼らの自然への愛と絆を知ることで、オーストラリアの環境や文化への思いもより深まるはずだ。
「彼らの音楽を聞いてオージー(*4)が誇るもの、涙するものにもふれてほしいと思います。この旅の経験は、これからの旅のスタイルにも変化を与える素晴らしいものになるはずです」とサラさんは言う。

*4 オーストラリア人のこと

オーストラリアでは、サラさんが紹介した先住民ガイド付きのツアーのほかにも、「グレート・バリア・リーフでサンゴ礁群の保護を考える旅」や「SDGsを考えた滞在先に宿泊する旅」など多くの「コンシャストラベル」を体験できる。

シドニーを象徴するスポット「ハーバーブリッジ」

最後にサラさんは話す。「宿泊先は環境に配慮したエコビレッジ、食事は穴場の地産地消のお店を選ぶだけでも、贅沢(ぜいたく)で、環境や文化・地域社会に貢献できる旅になるのではないでしょうか。私もいま、日本で応援してくださる方たちのために、多文化社会のオーストラリアを深く知っていただくエコな旅『サラ・エコ・ツアー』を企画中です。海外を旅できる日々が戻ったときには、是非、オーストラリアで雄大な自然や文化に触れ、マインドフルネスな旅でエネルギーをチャージしてもらえたら嬉(うれ)しいです。次の世代にもオーストラリアや世界への旅を堪能してもらうために、いま私たちが環境や文化のためにできることを旅でもできたらと思っています」