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アジアを牽引するビジネスウーマンが、人生を重ね合わせる花とは

やる気が出る名言で学ぶビジネス英語
安河内哲也撮影

■今週の名言

The lotus comes from the murkiest water but grows into the purest thing.

(蓮は最もにごった水の中から育つけれども、いちばん純粋なものに成長する)

ニタ・アンバニの名言を安河内先生が解説

■名言を味わう

lotus(蓮)を比喩として、過酷、劣悪な環境で育ったものほど純粋でまっすぐな存在に成長することができる、と説いた言葉です。名言内ではflowerという言葉は使われていませんが、言外に成長して花開いた姿を想起させています。

ビジネスの世界でも、仕事を始めた当初は、思い描いたような恵まれた状況とはかけ離れていて心が折れそうになったことがある人も多いのではないでしょうか? けれども、上を目指して努力を続けていけば、とても美しくて尊い成果を収めることも可能だったりするもの。

アンバニ夫妻はどちらも中流階級の出身のようですが、夫のムケシュさんは小遣いのない子供時代を送ったとの記述も。努力して大成した夫の姿にインスパイアされ発した言葉なのでしょうか。

今回の名言に触れてみて私は、「『うわ、キツそうだな……』」と躊躇してしまいそうなことでも、思い切って飛び込んでトライしていくことは、時として必要」ということを、再認識させてもらった気がします。

■名言の単語ピックアップ

grow

成長する

動詞で「成長する」という意味のgrow。中学で習ったなじみのある単語だと思いますが、では、ここで抜き打ちテストを1つ(笑)。問題。growの活用を述べよ!

正解は?  そう、grow、grew、grownです。

例えば、自分が育った場所を伝えるなら、I grew up in +場所です(人間が「どこどこで大きくなった、成長した」と言う場合は、grow upという表現を使いますが、日本語と同じで「育った」と過去形にします)。

福岡県出身の私なら、I grew up in Fukuoka Prefecture.となります。こんなふうに自己紹介をする際に、過去形でパッと口をついて出てくるようにしたいもの。それには活用を覚えた上で、使いこなせるよう音読を重ねていってください。

growは植物や農作物を育てる(grow plants、grow fruits)場合や、髪の毛やヒゲを伸ばす(grow  hair、grow beard)といったときにも使います。

ただし、人間や動物を育てると言うときは、growの替りにbring upを使います。「(人が)育つ」場合には、grow upやgrowを用いるのでややこしいですが……。「人間が育つはgrow、人間を育てるはbring up。植物は育つも育てるもgrowを使う」。間違いやすいので注意してくださいね。

また、形容詞のgrowingもよく使うので、ぜひセットで覚えておきましょう。

例:There’s growing interest in our new products / services.

(我々の新しい製品・サービスに関心が大きくなってきている)

growing interest、growing need、growing concern、growing awarenessなどは、growingとよくセットになる単語。興味、関心、ニーズ、心配、意識などなど、「高まりつつある」ものを形容することができます。うまく使いこなせば、今きているもの、トレンドなどを端的に説明することができますよ。

さらに、名詞形のgrowthもビジネスでよく使います。grow、growing、growthの3つをこの機会に全部マスターしちゃいましょう。

では、ビジネスの場面を想定した3つの例を挙げていきます。

 

We need to try to grow our customer base next year.

(我々は来年、顧客基盤を伸ばすよう試みる必要がある)

*growは、前向きな目標を設定して発表する際の動詞として最適。customer baseは、事業収入の中心となるリピート顧客層のこと。

There’s growing awareness of the problem of age discrimination in our society.

(私たちの社会では、年齢差別問題に対する意識が高まってきている)

*growing awareness of…で「〜に対する高まる意識」という意味になる。

What is the sales growth plan for next quarter?

(次の四半期の販売の成長計画は何だい?)

*growth planは「成長計画、プラン」のこと。社内会議などでこの一言を使えば、計画を明確にヒアリングできる。

■名言を解剖する

The lotus comes from the murkiest water but grows into the purest thing.

(蓮は最もにごった水の中から育つけれども、いちばん純粋なものに成長する)

lotusは「蓮」のこと。複数形はlotusesです。余談になりますが、ベトナム料理店などに行くと最近はlotus tea(蓮茶)が出てきたりしますよね。I really like lotus tea.なので、飲んだことがない方にはぜひお試しいただきたいです。

文法的に説明すると、主語はthe lotusで、述語動詞がcomeとgrowです。butのあとには主語がありませんね。butやand、orなどは等位接続詞と呼ばれ、2つの物を同等に並べることができます。名詞と名詞、動詞と動詞、形容詞と形容詞を並べることができますが、名言では、comeとgrowという2つの動詞を並べています。

come from…は、「〜から」。由来や出身などを広範囲で使うことができます。この場合は「〜(の中)から育つ」ということを表しています。

grow into(成長して〜になる)にも注目してみましょう。intoは変化を表す接続詞。「〜の中に」というよりは、「何かに変わる」というイメージです。植物に対してgrow into…を使うと「〜に向かって伸びて成長していく」といった意味になります。

さらにmurkyは「(汚れやおりなどで)濁った、よどんだ」という意味の形容詞です。文末を-estとして「最も〜な」という最上級にしています、この場合は必ず形容詞の前にtheがつきますよ。同じくpure(清潔な、純潔な)も最上級の形です。

■今週の1枚

大分県別府の温泉噴出口の「海地獄」で撮影しました。周辺至るところに蓮があったのですが、ちょうどきれいに咲き誇る時期に当たってラッキーでした。温室育ちのlotusだったのでmurkyな水ではありませんでしたが、それでもpureでbeautifulなlotus flowersでした。

さて次週(12月9日更新予定)の「やる気が出る名言で学ぶビジネス英語」は、アメリカのシンガーソングライターにして、ノーベル文学賞受賞者でもあるボブ・ディランの名言を紹介します。

どうぞお楽しみに。See you next week!

(構成・山本航)

■「やる気が出る名言で学ぶビジネス英語」は毎週月曜朝に配信します。