果てなき採掘競争 仮想通貨の「マイニング」とは
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ビットコインのマイニングでは、中国系企業が強い
「中央」のないネットワークの中で、誰が取引の記録をまとめるのか。その問題を解決するのが、マイニング(採掘)だ。ビットコインの場合は、約10分ごとに取引記録をまとめる競争があり、それに勝つと新規発行されたビットコインがもらえる。これが「採掘」になぞらえられているのだ。
これには「数字さがし競争」の要素もある。記録を決められた形にまとめるには、ある数字が必要になる。この数字は取引データに応じて変わるため、マイニングをする人(マイナー)は毎回、数を片っ端から当てはめてみて正解を探すことになる。
数字さがしの難しさはマイナー全体の能力に応じて変わるしくみで、いまでは平均で1秒間に4千京回もの計算が必要なレベル。中国系企業を中心に、巨大な計算設備を持つ大手がしのぎを削っている。
こんな手間をかけるのは「誰でも参加できる」しくみのまま安全性を保つためだ。誰かが記録を書き換えようとしても、数字さがしのための膨大な再計算が必要になり、難しい。
一方で計算のための電力消費も大きく「環境面から持続可能ではない」という批判も多い。