“’Drynuary’: Could you give up alcohol for a month?”
2017年12月28日付 ロサンゼルス・タイムズ紙
お正月になると米国人は毎年、New Year’s Resolutions(新年の決意)をflurry(にわか雪)が舞い降るかのようにたくさん作る。その多くは、いままでの良くない習慣を断ち切ることだが、その決意を2週間以上続けられる人は少ない。
しかし、最近話題の健康に関する新年の抱負は、1カ月もの期間を要する。それはDrynuaryと呼ばれている。「dry(禁酒)」と「January(1月)」を掛け合わせた言葉で、1月の1カ月間、アルコールを断つというものだ。年末のホリデーシーズンでの飲み過ぎ対策にもなるし、自分に対するチャレンジでもある。
記事の冒頭では、1月の禁酒を5年継続する男性の話が紹介されている。
きっかけは、友人にけしかけられたことだった。飲み会などの社交活動をカレンダーから全て削除し、運動の頻度をdouble down(倍増)させた。彼が驚いたのは、その効果だ。5ポンド(約2.3キロ)痩せ、体が軽くなった。効果てきめんで達成感も味わえたので、毎年実施するようになった。体にとってちょっとしたcleanse(浄化する)効果もあるそうだ。しかし、飲むこと自体は好きなので、一年中は禁酒したくないという。
彼の経験は、Drynuary実践者の典型的なものだ。専門家によると、半分ぐらいの人が痩せ、多くの人が気分や睡眠が改善したと報告するという。血圧を下げたり、肝機能を改善させたり、頭痛を減らす効果も期待できるとされる。
1カ月という期間自体にも意味があるという。アルコールフリーの生活を経験し、自分のpsyche(精神)や頭脳がその効果を味わうのに十分な期間なのだ。アルコールはリラックスしたり睡眠にスムーズに入ったりするための唯一の方法である、という生化学的な期待を抱く人は多いが、1カ月間の禁酒はその期待をthrow a monkey wrench into(覆す)。
Drynuaryを実践した結果、飲酒習慣をin the long run(長期的に)変えられるかどうかについてのデータは少ないが、究極の目標はalcohol intake(アルコール摂取)を健康的な量に保つことである。
飲酒習慣があると、Drynuaryの実践は容易ではない。うまく実践する人は事前に、coping strategies(対処方法)をとるそうだ。例えば、友達のサポートをenlist(得て、集めて)、健康的な習慣や活動をスケジュールに組み込み、そして皆が飲むだろうと思われるパーティーには欠席する。
ただしこれには一つ、注意しておくべきことがある。heavy drinker(飲酒量の多い人)が急にお酒をストップすると、昏睡(こんすい)状態に陥ったり、脳卒中を起こしたり、あるいはwithdrawal symptoms(禁断症状)を引き起こすかも知れないので、これらには気を付けておかなければならない。
(ロサンゼルス・タイムズ紙の記事はこちら)