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「鶏めし」駅弁、パリに出店へ 駅弁の文化がないフランスで挑戦

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朝日新聞デジタル掲載
パリのリヨン駅に出店する駅弁店のイメージを背にする花善の八木橋社長=2021年9月14日午後2時27分、秋田市の秋田県庁、隈部康弘撮影

 「鶏めし」が看板の駅弁製造販売の老舗・花善(秋田県大館市)がフランス・パリのリヨン駅構内に駅弁店を出店する。11月から半年間の予定で、「鶏めし」のほか、県産品が盛りだくさんの「秋田弁当」も小中高大学生と連携しながら商品化。世界有数の食の都で秋田、そして駅弁をアピールする。

 花善の八木橋秀一社長によると、海外進出した日本の駅弁会社は3社あり、EUでは花善だけ。駅弁の需要を掘り起こせる長距離列車が走り、様々な文化を尊重する国との理由でフランスを選んだ。2019年、パリに路面店を開いて足場を作り、仏国鉄への2度目の応募で駅売りを実現させた。

 店名は「EKIBEN ToriMeshi Bento」。50平方メートルの店舗で「鶏めし」など6種類の弁当を売り出す。値段は7ユーロ(約910円)から、今回限定となる「秋田弁当」の15ユーロ(約1950円)。パリ主要駅の一つのリヨン駅はEUのハブ駅でもあって他国の人たちの往来も盛んなだけに、半年間で63万ユーロ(約8200万円)の売り上げを見込んでいる。

 車中で弁当を食べる駅弁の文化はフランスにはないというが、「フランス人にはグッドアイデアだといわれている」と八木橋社長。「店舗名ではなく、駅弁といえば鶏めし、といってもらえるようになることが目標です」(隈部康弘)

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