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アドビが考えるDXの成功ポイント 世界観を共有する仲間と一緒に成長したい

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フレキシブルに働けることで生産性アップ

――コロナ禍で社員の仕事の仕方は変わりましたか?

秋田夏実(以下、秋田) アドビでは、社員、そして家族や周囲の方々の安全と健康が第一優先という考えから、2020年3月16日より全社的にテレワークに移行しました。コロナ禍以前から、日常的に海外とオンライン会議を行ったり、デジタルツールを使って日常業務をこなしていたりしていたため、移行は比較的スムーズでした。

全社的なテレワークへのシフト後は、自宅での長時間の作業に耐えうる机や椅子、照明、モニターなどが必要になるので、「Work From Home Fund」として1人500ドルまでのテレワーク補助金の支給をしています。仕事とプライベートのオンオフの切り替えが難しくなったという声をもとに、今年7月までは3週間に1回、8月からは月1回の割合で全世界一斉の特別休日も設けています。

また、育児や介護などさまざまな事情があり、「在宅勤務下で10時から15時を仕事に集中するコアタイムにされるとつらい」という声が出た際は、アドビ本社の会長、社長兼CEOのシャンタヌ・ナラヤンに進言し、翌週からフレックスタイム制のコアタイムにとらわれないフレキシブルな働き方ができるようになりました。このようにアドビでは社員の声を聴いて、フレキシブルで働きやすい職場環境を整えています。

秋田夏実・アドビ株式会社マーケティング本部 バイスプレジデント

祖谷考克(以下、祖谷) 通勤時間がなくなったことで家族と一緒にいられる時間が増えたことは大きな変化でした。在宅勤務だとパケットのように自分の労働時間を管理しやすくなり、ワークライフバランスの面での生産性は上がったと思います。

――お客様への向き合い方はどう変わりましたか?

秋田 マーケティング部門でいえば、イベントやセミナーはオンラインに全面的にシフトしました。1回のセミナーの参加者数は数十人から数百人規模だったイベントも、オンライン化によって物理的な制約が無くなったことで1回の参加者が数千人規模に拡大しています。

アドビが開催しているクリエイティブの年次イベント「Adobe MAX」は、2019年にロサンゼルスで対面でのイベントとして開かれた際は、世界中から約17,000人が参加しましたが、オンラインで開催した昨年は200万人以上の参加がありました。例年より低いコストで実施したにもかかわらず、デジタルで創意工夫を凝らすことで100倍以上のリーチを獲得しています。

手段でなく、何を成し遂げるかを追うDX

――アドビジャパンの新社長就任後に開催されたプレス向け事業戦略説明会では、アドビ自身がDXで成功し、その体験を顧客に共有していきたいという説明がありました。DXに取り組む際、成功のポイントを教えて下さい。

祖谷 紙のワークフロー、対面でしかできなかったお客様とのやり取りをデジタル化して、フリクション(摩擦)をなくしていくことは重要です。しかし、そこが主目的ではありません。お客様からも「社内でDXというと、どうしても手段ばかりがフォーカスされてしまう」という相談を受けます。やはり、顧客、マーケットに何を価値提示したいのか、何を成し遂げたいのか、臨場感のあるビジョンを持つことが最初の成功ポイントになります。

祖谷考克・アドビ株式会社DXマーケティング&セールスデベロップメント本部執行役員・本部長

秋田 DXを推進するためには、テクノロジーの導入、プロセス、人材の三つに注力することが大切です。よくあることですが、マーケティング部門と営業部門が違う数字を見ている企業もあります。見ているものが違うと非生産的な議論になりがちで、その結果、何もアクションに結びつかないことが少なくありません。

アドビでは、DDOM(Data Driven Operating Model)を導入し、社内全体が同じダッシュボードを見ており、ビジネスの状況や課題の共有がスムーズにできています。土日のうちに収集されたデータを、月曜日の朝にはダッシュボードで確認でき、それをもとに関係者が集まって議論し、社内のデータアナリストがさらに解析します。月曜日の夕方には、取るべきアクションが決定しているので、火曜日には行動に移すことができます。このプロセスがビジネスの基盤となっています。

無駄をなくすことがゴールではなく、余力をどう使うか

――コンテンツとデータの両面から最高のデジタル体験の企画・制作から最適な層へのリーチまで「一気通貫」で行うためのDXと、とりあえず「紙からデジタルへ」と一歩目を踏み出すのみのDXでは、得られる効果にどのような違いがあるのでしょうか?

祖谷 業務のワークフローがあると思いますが、それぞれが分断されたまま最適化されていくことはこれまでにもあったと思います。帳票が紙だったり、管理システムが違ったりしていたものが、包括的に見られるようになったのはテクノロジーのおかげです。全体で同じデータを見て最適なアプローチができれば、無駄がなくなります。大事なのは無駄をなくすのがゴールではなく、そこで生まれた人や予算といった余力をお客様に提供する価値を上げることに使うか使わないかで得られる効果は違ってきます。

――秋田さんは、アドビ入社前、金融機関のマーケティング部門の責任者としてアドビの三つのクラウドサービスを使う側だったそうですね。

秋田 アドビのサービスを利用する側にとってそれがどういうことか、少し説明しましょう。あるニュースが世の中で話題になったとします。マーケターは、このタイミングで即座にキャンペーンを打ちたいと考えます。幸い、私が以前勤務していた会社はアドビの三つのクラウドサービスを導入していたので、即座に「Adobe Creative Cloud」を使ってデジタルのタッチポイントで展開するコンテンツを内製しました。さらに「Adobe Document Cloud」によって、内製したコンテンツへの確認や承認を、関係者から即座に得ることもできました。そして「Adobe Experience Cloud」を活用し、最適なターゲットに複数のコンテンツの中から最適なものを、デジタルのタッチポイントを介して送り届けたのです。このように、アジャイルにキャンペーンを展開することで、お客様からの反応は格段に変わりました。

企業間取引でもデジタルでのタッチポイントの重要性が高まる

――「Adobe Experience Cloud」の一部であるマーケティング・オートメーション(MA)に力を入れ始めた理由について教えてください。

祖谷 インターネットが普及する中で企業間取引でもデジタルでのタッチポイントの重要性が高まっています。営業がかかわっていた購買プロセスの大部分がデジタルに置き換わってしまったという調査もあります。デジタル上でのバイヤー・エクスペリエンスが重要になってきていて、お客様に合わせた情報提供、アプローチが必要な時代になり、MAは企業間ビジネスのやり取りを最適化していくための強力なソリューションだと思います。企業間ビジネスにおける顧客体験をよりよいものにするために事業を補強することはごく自然なことだと思います。

ワクワク感がでてくると仕事への熱量が違ってくる

――「心、おどる、デジタル」が日本事業のキャッチコピーとして先日発表されました。社員からデジタル体験には「ワクワク感」を強調する必要があるという意見が多くでたのは、どのような理由からですか?

秋田 自分たちがワクワクできないものを提供しても、お客様の心はおどりません。テレワークが始まってから、アドビでは社員向けに、自社のツールやソリューションを学ぶ機会を積極的に設けてきました。自分の部門のツールやソリューションは知っていても、他部門のツールやソリューションには詳しくない人もいたためです。社員が自社製品を学び、使いこなせるようになると、スキルアップにもなりますし、使えるようになったことでワクワク感が生まれれば熱量が違ってきます。製品への思い入れが強まれば、会社へのエンゲージメントにも繋がると思います。

祖谷 DXというと、日本では「効率化」や「人減らし」という文脈で語られることがありますが、私たちは、デジタル体験が日々の生活をより豊かにし、大事な人とのコミュニケーションをもっと豊かなものにすると考えています。だからこそ、社員のワークショップで「心ときめく瞬間が私たちの提供するデジタル体験だよね」という言葉がでてきたのだと思います。

アドビが求める人材とは

――アドビで働くことの魅力や、今後必要とする人材像など教えてください。

祖谷 海外のメンバーを含めた多様な多才な人たちとリスペクトしあいながら働けることが魅力です。そのような環境下で働くことを楽しめる人に入ってきてほしいと考えています。先が見えない状況なので、過去の成功体験をアンラーン(学びほぐし)していって、新しいことにチャレンジしながら学んでいき、次にいかしていく。そういうマインドセットの人たちと一緒に仕事ができたらいいと思っています。

秋田 好奇心旺盛で新しいものに向かってチャレンジしていきたいという人なら、過去のバックグラウンドは関係ないと思っています。アドビのユニークな点は、自社のソリューションを活用して、自らのDXを行い、着実に成長しているところだと思います。自社の成功事例を踏まえ、お客様のビジネスを促進するお手伝いをするというポジティブなループが描けているところが、まさにアドビの魅力ではないでしょうか。こうした点に共鳴できる人に仲間になってもらいたいと思っています。

■神谷知信代表取締役社長インタビュー

アドビ新社長が語る事業戦略と未来の扉 「心、おどる、デジタル」で日本のDXをリード